1966年から続く関西で最も歴史ある漫才賞『第54回上方漫才大賞』(カンテレ・ラジオ大阪主催)の発表会が13日、大阪・オリックス劇場で行われ、中川家が大賞に輝いた。
中川家の大賞受賞は、2010年の第45回大会以来、9年ぶり2回目。礼二は「2回目というのがよりうれしい」と喜びを語り、「もっと獲られている先輩もいらっしゃるので、肩を並べられるように、これからも漫才を中心にがんばっていきたい」と意気込んだ。
剛は「小学校のころから見ていた賞で、あの舞台に僕らも立つことがあるんかな?と思ったこともあったので感慨深い」と漫才師にあこがれた少年時代に思いを馳せ、「大阪・守口市の下町のクソガキ2人が(笑)、こんなところに立たせていただいてありがたい。夢はかなっているのかなと」と感無量の様子だった。
また、今後の目標を聞かれると、礼二は「漫才は常に動いていくものなので、ずっと舞台に立ち続けること」、剛は「まだ48歳ですけど、60歳になっても小学生に指を差して笑ってもらえるような漫才師に。親しみやすい“おもしろいオッサン”になっていけたら」と話し、漫才へのこだわりを強調した。
会場でのネタ審査で競われた「新人賞」はミキが、「奨励賞」はかまいたちがそれぞれ受賞。
ミキは、兄弟漫才師の先輩である中川家を「あこがれ」の存在と語り、昴生は「中川家さんが大賞を獲られるときに、絶対に新人賞を獲らないと!と思っていたので、すごくうれしい」と満面の笑顔。亜生は「普段はあまり褒めることをしない礼二さんが、メイク室の鏡越しに『おめでとう』と言ってくれたのがうれしかった」と感激しきりだった。
新人賞の賞金は100万円。4月から東京に拠点を移したミキだが、昴生は「引っ越しの費用が信じられんぐらい高くて。100万円以上かかったので、ちょっとでも賞金で補えたら」と切実な“使いみち”を明かした。
かまいたちは、山内健司が「かまいたちはこれで打ち止めかも?というぐらい(笑)、今日のネタで全部出し切った感がある」と明かす渾身のネタで“平成最後”の奨励賞を獲得。「僕らが“令和最初”の大賞もアリ、だと思います」と意欲を見せた。
また、今年がラストイヤーとなる『M-1グランプリ』についても質問が飛んだが、濱家隆一は「今年は出ない感じかなと。(判断は)相棒に任せているので」と卒業をほのめかした。これを受け、山内は「確実に優勝できて、ネタ順は7番目というABCさんからの密約がない限りは出ません(笑)」と都合の良すぎる条件をぶち上げて笑いを誘っていた。