一部モデルと一部電子マネーの組み合わせに限定されますが、バッテリーが切れてもiPhoneで電子マネーを使うことは可能です。コンビニエンスストアでの買い物はすっかりiPhone頼みなのにバッテリー切れ、という場合でも電子マネーを買い物に使えます。
その一部モデルとは2018年に発売されたiPhone XS/XS Max/XRの3モデルで、一部電子マネーとはエクスプレスカードとしてApple Payに登録できる「Suica」です。2019年4月現在、その3モデルにのみ搭載されている「予備電力機能付きエクスプレスカード」により、バッテリー切れの状態でもSuicaを支払いに使ったりチャージしたりが可能です。改札の通過にも使えますから、電車に乗っている間にバッテリーが切れたときの心配もいりません。
予備電力機能付きエクスプレスカードは、バッテリーが切れてから最大5時間機能します。ただし、電源をオフにしたときには動作しないため、iPhoneのバッテリー切れに遭遇しないかぎりは目にすることがありません。自動車のリザーブタンクと似たしくみにより緊急時に有効化される機能、と考えればいいでしょう。
この機能が利用できるかどうかは、iPhone XS/XS Max/XRのバッテリーが切れたとき、サイドボタンを押すことで確認できます。利用できる場合は、わずかな残量が赤く表示されたバッテリーインジケーターの下に「エクスプレスモードのカードが利用できます」と表示され、利用できない場合は充電マークが現れます。
なお、この機能はエクスプレスカード限定ですから、Suica以外の電子マネーには利用できません。バッテリーが切れているときにエクスプレスカードを登録/変更することはできないため、『設定』→「WalletとApple Pay」→「エクスプレスカード」の順に画面を開き、Suicaの登録とエクスプレスカードが有効なことを確認しておきましょう。