俳優の沢村一樹が主演したフジテレビ系ドラマ『絶対零度~未然犯罪潜入捜査~』(18年7月期放送)と、同局のドキュメンタリー番組『ザ・ノンフィクション 父を殺した母へ~無理心中から17年目の旅~』(18年6月24日放送)が、国際的メディアコンクール「ニューヨーク・フェスティバル」で銅賞を受賞した。

  • 『絶対零度~未然犯罪潜入捜査~ポスタービジュアル=フジテレビ提供

『絶対零度~未然犯罪潜入捜査~』は、ビッグデータから予測された犯罪を未然に阻止する「未然犯罪捜査チーム」(通称・ミハン)の活躍を描いた刑事ドラマ。同局のドラマがニューヨーク・フェスティバルで受賞するのは、15年に受賞した『HERO』以来2度目の快挙だ。

企画のフジテレビ・稲葉直人氏は「ビッグデータやAIを駆使して未然に犯罪を防ぐ試みは、すでに世界中ではじまっています。それは日本でも同じことです。この作品は、そんな来たるべき警察の“少し先の未来”を描きました。未然に防ぐことで救われる命、しかしそれは一方で凶悪な犯罪者を救うことでもある…そんな葛藤を抱えた刑事たちを描いたチャレンジングなドラマが国際的な評価をいただけたということを大変光栄に思います」とコメントしている。

  • 『ザ・ノンフィクション 父を殺した母へ~無理心中から17年目の旅~』より=同

一方の『ザ・ノンフィクション 父を殺した母へ~無理心中から17年目の旅~』は、実母が継父を殺して自殺し、その息子である台湾人と韓国人のハーフの青年が、1人で日本で生き抜く姿を取材したもの。『ザ・ノンフィクション』がニューヨーク・フェスティバルで受賞するのは、7作品目となる。

西村陽次郎プロデューサーは「本人も、取材を続ける私たちも、全く先の展開が想像できない、ドキュメンタリーの醍醐味のようなこの作品が、国際的にも高く評価されたことはとてもうれしく思います」、松竹英里ディレクターは「この取材がきっかけで、彼は母親の愛情に気がつくことができました。どんな国の母親でも自分の子供のことは、一番に愛しています。番組を見てくれた人が少しでも“家族の愛”を感じてくれたらうれしいです」と話している。

  • (左から)『絶対零度~未然犯罪潜入捜査~』プロデューサーの永井麗子氏、企画の稲葉直人氏、『ザ・ノンフィクション 父を殺した母へ~無理心中から17年目の旅~』ディレクターの松竹英里氏、プロデューサーの西村陽次郎氏、大波多洋貴氏(※永井氏が持つ写真は『絶対零度~未然犯罪潜入捜査~』演出の故・佐藤源太氏=同

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