歌手で俳優の山下智久が主演を務めるTBS金曜ドラマ『インハンド』(4月12日スタート、毎週金曜22:00~)の特別試写会&キャスト舞台挨拶が9日、都内で行われ、山下、濱田岳、菜々緒が登壇した。
『イブニング』(講談社)で連載中の朱戸アオ氏による同名漫画を原作とする同ドラマは、ロボットハンドの義手を持つ変わり者の天才科学者・紐倉哲(山下)が主人公。そんな紐倉博士とお人好しの熱血助手・高家春馬(濱田岳)の凸凹バディが、クールでやり手な美人官僚・牧野巴(菜々緒)とともに、最新科学と医療にまつわる難事件に挑んでいくヒューマンサイエンスミステリーだ。
山下は、自身が演じる紐倉の魅力を「一見嫌なヤツなんですけど、自分の興味のあることに関してはすごく情熱的。見た目は冷めているような感じなんですけど、中身は情熱的で熱い。そういうのが回を追うごとに徐々に見えてくる。全話見ていただいて初めて完結するような奥深い変わった科学者役だと思っています」と説明。
紐倉とバディを組む助手・高家を演じる濱田は、紐倉と高家の関係について「昭和の良き夫婦みたいな感じです。僕は奥さん側。研究所の掃除や紐倉のお手伝いをやっているんですけど、(紐倉は)全然『ありがとう』とか感謝の気持ちを言わない。でもふとしたときにちょっと優しい言葉を言う」と“夫婦”と表現。「だから気づいたんです。このドラマちょっと朝ドラ的要素もあるなと。金曜夜だけれども、良き夫婦像も見られる。朝ドラの要素もふんだんに盛り込んだ贅沢なミステリードラマになっています」とアピールし、会場から笑いが起こった。
この濱田の発言に、山下は笑いながらも「その通りです」と同調。「本当にいろんな角度で見ていただけるドラマ。まず右手が義手でロボットハンドだったり、寄生虫が専門なのでいろんな動物と共存しているとか、目で見ても楽しめるエンターテインメントになると思ったんですが、視覚的だけじゃなくて、人間は足りないものがあってそれをみんなで補っていく心と心の支え合いのドラマがあり、見た目も派手だし中身もすごく奥深い。そして朝ドラ的な要素も(笑)。本当に盛りだくさんのドラマになっていると思います」と熱く語った。
また、現場では誰が引っ張っているのか聞かれると、山下は「ものすごく自然体です。別に誰かが引っ張っていくわけではないですけど、現場に馴染んでいるというか、話すときは話すし、話さないときは話さないし、それで成立しちゃうようなすごくナチュラルな現場になっています」と答え、「言葉を交わさなくても分かり合える、そういう領域に達しています」とチームワークに自信を見せた。
紐倉と高家とともに難事件に挑む美人官僚・牧野巴を演じる菜々緒も、「この2人がいつもイチャイチャしているのを微笑ましく見ているという感じでやらせていただいています」と話し、「お二人は共演自体は久しぶりだとおっしゃっていますけど、長い絆があるので、私はただただ微笑ましく見守っています」と、山下と濱田の強い絆を明かした。
劇中に登場するさまざまな生き物の話にもなり、山下は「可愛いなと思ったのは、いつも一緒に研究室にいるわんちゃん。イグアナは、『抱いて研究室に向かってください』って言われたときは一瞬戸惑いましたね。だんだん回を追うごとに僕の事をイグアナが覚えて、白衣のヤツだって思うと『なでろ』っていう顔をするんです。なでてあげると目を閉じて気持ちよさそうな顔をするので、なんだかとても愛着がわいてしまって、爬虫類もいけるようになりました」と優しい笑顔を見せながら話した。
濱田は、共演している犬が俳優として勉強になると言い、「おやつをもらえればなんでもするんです。でもおやつをもらえないとやらないんです。まるで外国の俳優さんとお仕事しているような、ちゃんとお給料もらえればやることやりますよっていうスタンスは勉強になるなというか、あれくらいどしっとお芝居してみたいなと思います」と告白。動物全般大好きだという菜々緒は「ヘビだったり赤ちゃんのワニだったり、爬虫類系から昆虫系も全然いけることに最近気が付きました。濱田さんを取り込んで、タランチュラを手の上にのせたり、サソリを手にのせて遊んでみたり」と現場でのエピソードを明かした。