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【この記事のエキスパート】
山岳/アウトドアライター&プロデューサー:高橋 庄太郎
1970年宮城県仙台市出身。高校山岳部で山歩きを始め、早稲田大学卒業後は出版社に勤務。
その後、フリーランスのライターに。著書に『山道具 選び方、使い方』(枻出版社)、『テント泊登山の基本』(山と渓谷社)などがあり、近年はテレビ番組やイベントへの出演も増えている。また、アウトドアメーカー各社とのコラボレーションを行なう自身のブランド「SCREES」を立ち上げ、製品開発にも取り組んでいる。
キャンプに欠かせないテント。しかし、ドームや2ルーム、ワンポール、ワンタッチなど種類もさまざまで、初心者は何を基準に選べばよいか迷ってしまいますよね。そこで今回は、初心者向けのテントの選び方と設営簡単なテントを中心におすすめ商品を紹介します。
初心者向けテントの選び方
それでは、初心者向けテントの基本的な選び方を見ていきましょう。ポイントは下記の7つ。
【1】初心者は設営方法が簡単な「自立型テント」を選ぼう
【2】組み立てが不安な人は「ワンタッチテント」がおすすめ
【3】テントの壁が二重になった「ダブルウォール」は雨の日に快適
【4】なるべく軽くて機能性が高いテントを選ぼう
【5】入り口が大きいテントを選ぼう
【6】メッシュ素材で夏のキャンプも快適に
【7】定員数を必ずチェック
上記の7つのポイントをおさえることで、より具体的に欲しい機能を知ることができます。一つひとつ解説していきます。
【1】初心者は設営方法が簡単な「自立型テント」を選ぼう
テントには、ポール(フレーム)とインナーテント(テント本体)を組み合わせるだけで立体化するタイプ(自立型)、ポールとインナーテントを組み合わせたうえで、さらにペグ(地面に固定する杭)を何本もしっかりと打たないと立体的にならないタイプ(非自立型)があります。
後者はテント設営に手間がかかり、それなりの知識と技術も必要です。初心者は設営方法が難しくない「自立型」を選びましょう。
細かく説明すると、実際には自立型もペグを打たないと完全には安定しないのですが、非自立型に比べれば圧倒的に失敗が減ります。市販されているテントも大半が誰もが使いやすい自立型で、小さなドームのような形状をしています。
【2】組み立てが不安な人は「ワンタッチテント」がおすすめ
組み立てが簡単なテントとして、ワンタッチテントとポップアップテントがあります。
ワンタッチテントは、ポールとテント本体が一体化されているタイプ。ポップアップテントは、ポールというワイヤーを骨組みにしていて、ケースから取り出すと完成するタイプです。
ワンタッチは傘のように開き、ポップアップは自動でポンと立ち上がり、かんたんに設営できます。
【3】テントの壁が二重になった「ダブルウォール」は雨の日に快適
現代のテントの大半は、インナーテントの上に雨除けのフライシートをかけて、庇(ひさし)および屋根代わりにしています。インナーテントとフライシートでテント内外の壁が二重になり、これを「ダブルウォール」タイプといいます。
それに対し、インナーテント自体に防水性を持たせてフライシートを省略したものが「シングルウォール」タイプです。ただ、庇(ひさし)がないのでテント内に雨水が入りやすくなり、使用には相当な慣れが必要です。
したがって、初心者が選ぶべきは「ダブルウォール」タイプ。雨が多い日本では、少しくらい設営に時間がかかっても雨に強いダブルウォールが安心です。
【4】なるべく軽くて機能性が高いテントを選ぼう
例えば同じ2人用テントでも、数千円で買えるものから10万円近いものまで、テントの価格帯は幅広く設定されています。安価なものの特徴は、素材が粗末で壊れやすいか、非常に重いこと。耐久性の低いテントは初心者ですと壊しやすく、重いテントは持ち運ぶのに体力を使います。
その点、「登山向け」のテントは軽量性と耐久性のバランスがよく、しかも構造がシンプルなので誰でも設営しやすいと、いいことづくめです。価格は3~5万円程度が多くなりますが、持ち運びやすく、壊れにくいので長く使えます。
経験を積んだ後にほかのテントを買ったとしても、サブテントとして活躍してくれます。
【5】入り口が大きいテントを選ぼう
「自立型」「ダブルウォール」「登山用」といったキーワードに比べれば、「好み」の面が強くなるのが出入り口の向きです。
一般的な長方形型のテントの場合、出入り口は短い辺か長い辺のどちらかにありますが、初心者でも使いやすいのは「短辺」ではなく「長辺」に入口があるタイプ。長辺のほうが出入り口が大きく、テントの奥にもすぐ手が届きます。
一方、短辺にある出入り口は小さくなりがちで、テントの奥に入れたものが取り出しにくくなるのです。初心者は居住性が高い「入口が長辺」のテントを選ぶといいでしょう。
【6】メッシュ素材で夏のキャンプも快適に
初心者がテント泊に挑戦するのは、真冬ではなく、気候がいい春から秋、とくに夏が多いことでしょう。しかし日本は蒸し暑く、夏は太陽が出てくるとテント内が蒸し風呂のようになり、暑くて眠れなくなることは珍しくありません。
この問題を和らげるために、インナーテントのどこかにメッシュ素材が使われている、通気性がいいものを選びましょう。換気をうながすベンチレーターがついているタイプは、さらに外気を取り入れられ、高温による不快感を減らせます。
【7】定員数を必ずチェック
テントには「使用人数」や「定員数」、「占有率」、「〇~〇人用」というように必ず利用人数に関する記載があります。
この記載されている人数で寝ころんだ場合、想像以上に狭く感じることがほとんどです。もちろん商品によって多少の違いはありますが、例えば1人用の場合、大人1人が寝ころぶのにちょうどのサイズなので、ゆったりしたスペースを確保することができません。
そのため、利用人数を想定したうえで、1~2人分大き目のサイズを購入すると快適な居住空間を確保できます。
選び方のポイントはここまで! では実際にエキスパートが選んだ商品は……(続きはこちら)