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【この記事のエキスパート】
作家/アウトドアライター:夏野 栄
作家、マルチクリエイター、アウトドア・ファッションのライター・エディターとして活躍。
アウトドア誌やファッション誌でジャンルを超えて連載。ライトノベルやゲームシナリオを執筆。
アウトドアでは『キャンプチャリ』の制作やキャンプ場プロデュースを手掛ける。またファッションマーケットの企画運営からプロダクト開発まで幅広く活動。山岳部出身、海育ちのテンカラ師。
『BE-PAL』や『camp hack』、『OCEANS』や『MonoMax』『Fine』といったメンズ誌のほか、女性ファッション誌にも参加。
コットンテントは綿でできたテントのことで、外の気温の影響を受けにくかったり、焚き火などに強かったりと幅広い人から人気のアイテムです。とくにキャンプやアウトドアの初心者にも使いやすいのが魅力。今回は、コットンテントの選び方とおすすめの商品を紹介します。
コットンテントとは?
コットンテントはコットン(綿)素材で作られたテントのことです。 コットンは、ナイロンやポリエステルよりも厚みがあるため熱を遮断する能力が高く、耐久性や通気性にもすぐれているのが特徴です。
耐水圧、素材とコットン比率、ソロか2人用か、設営時間など
コットンテントの選び方
それでは、コットンテントの基本的な選び方を見ていきましょう。ポイントは下記の7つ。
【1】TC素材(ポリコットンテント)との違いは?
【2】耐水圧を参考に選ぶ
【3】利用人数に合ったテントのサイズを選ぶ
【4】テントの設営時間や方法を事前に確認して選ぶ
【5】色やデザインで選ぶ
【6】コットンテントのメリット
【7】コットンテントのデメリット
上記の7つのポイントをおさえることで、より具体的に欲しい機能を知ることができます。一つひとつ解説していきます。
【1】TC素材(ポリコットンテント)との違いは?
コットンテントと同じように多くの人に使われているのがTC素材のテント。TC素材とは、ポリエステルとコットンを混合させた素材のことで、生地の通気性や焚き火への耐性など、コットンのよさを引き継いでいるのが特徴です。
さらに、シワのなりにくさや革きやすさなど、扱いやすい特徴が多く、キャンプ初心者でも使いやすい素材です。
350mmの耐水圧があればじゅうぶん
【2】耐水圧を参考に選ぶ
雨などへの耐水性をチェックするときには、テントの「耐水圧」を確認しましょう。耐水圧は、耐えられる水圧の強度をあらわしている数値で、150mm程度で豪雨にも耐えられる耐水圧であることがわかります。
ただ、コットンは雨漏りなどは起こりませんが、水を吸収しやすい性質があります。そのため、150mmよりも高めの350mmを目安に選びましょう。
ソロか2人用か
【3】利用人数に合ったテントのサイズを選ぶ
テントで過ごす時間が快適になるかどうかは、内部の温度だけでなく広さも重要なポイント。ただし、ソロキャンプなのに大型テントを選んでしまうと、設営や持ち運ぶのがとてもたいへんです。
そこで、使う人数に合わせたサイズのテントを選ぶようにしましょう。ソロキャンプなら1人用、家族で使うなら3人用や4人用などを選ぶと、より使いやすいテントを手に入れられます。
設営の手軽さか耐久性重視か
【4】テントの設営時間や方法を事前に確認して選ぶ
キャンプ初心者がつまずきやすいのが、テントの設営です。とくに、コットンテントは独自の機構があったりシンプルに建てられたりと、商品によって設営方法が変わります。
そのため、設営時間や方法をきちんと確かめておきましょう。また、手間がかかるほど耐久性が高い場合もあるため、自分がテントに求める機能がどんなものなのかを考えておくことも大切です。
【5】色やデザインで選ぶ
テント選びで忘れてはいけないポイントが、テントの色やデザイン。自分好みだとよりキャンプが楽しくなるだけでなく、キャンプ場などではテントが乱立していても、自分のテントがすぐにわかるといったメリットもあります。
また、テントのデザインは日よけ部分が広くなるといった実用的な部分も。そのため、テントの外見まできちんとチェックし、自分の使い方に合うものを選びましょう。
【6】コットンテントのメリット
まずは、コットンメリットを使ううえで欠かせないメリットをチェックしていきましょう。
▼オールシーズンに対応! 夏涼しく冬暖かい
コットンは他の素材よりも、空気の層が作られやすいという特徴があります。外の熱や気温がテント内に伝わりにくいため、暑い夏が涼しいのはもちろん、寒い冬は暖かい快適な環境で生活できます。
さらに、生地に厚みが出やすく日差しをカットしやすいのも優れているポイント。特定の季節だけでなくオールシーズン使いやすいので、キャンプに行く機会の多い人ほど役立ちます。
▼耐久性が高く、丈夫で長持ち
やわらかいイメージのあるコットンですが、実は耐久性が高く長期間使えるのも大きなメリット。メンテナンスを続ければ、10年以上使用しても性能が変わらず快適にキャンプ生活をおくることもできます。
また、コットンは水を弾く性質があるため、キャンプ中に雨が降ってきても雨漏りなどの心配もありません。温度差による結露も発生しにくいので、テントを使っていて不便さを感じることが少ないでしょう。
▼焚き火にも比較的強い
冬キャンプの醍醐味とも言える焚き火ですが、火の粉によるテント火災などが心配になることも。コットンには火が広がりにくいという意外な特徴があるので、火の粉の影響を受けにくくなっています。
さらに、種類によってはキャンプ内でストーブが使用できるように設計されたものも。TC素材などで、焚き火中に穴が空いた経験のある人はぜひコットンテントを使ってみましょう。
【7】コットンテントのデメリット
次は、コットンテントを使うときに注意しておきたいデメリットについて解説していきます。
重さが一番のデメリット
コットンはどうしても生地が厚くなってしまうため、テント自体が重いことが避けられないデメリット。支柱などと合わせると10kg以上になることも珍しくなく、ひとりで扱うには難しいこともあります。
さらに、コットンは水を吸収しやすい性質があるため、雨の次の日はより重くなってしまうことも。設営や撤去のときのたいへんさを、きちんとクリアできるように準備しておきましょう。
カビ対策やお手入れが必要
水を吸収しやすいことにより、黒カビやいやなにおいが発生しやすいのもコットンテントのデメリット。そのため、雨などで濡れた場合は、収納する前にきちんと乾かしておくなどのメンテナンスが必要になります。
もし、メンテナンスの手間を削減したいなら、防カビや防水仕様のテントがおすすめ。少しでも扱いやすいものを手に入れ、コットンテントを便利に活用しましょう。
選び方のポイントはここまで! では実際にエキスパートが選んだ商品は……(続きはこちら)