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【この記事のエキスパート】
空間デザイン・DIYクリエイター:網田 真希
「インテリア空間デザイン」「スタイリング」「写真」「テレビ撮影」「監修」「執筆」などフリースタイルにて幅広く活動中。
予算100万円で自身が住む自宅をフルリノベーション、古材、流木などを使った家具作りが話題となり、様々なメディアにて取り上げられている。
幼少期から物作りが好きで、何でもまず作ってみる、やってみる精神、そんな好きが高じて、趣味から現在のお仕事に発展。
建物と地面が水平かどうかを確認するための「水平器」。土木、建築、測量など幅広いニーズがあります。気泡タイプやデジタルタイプ、レーザータイプなど種類もさまざま。本記事では、デジタル・レーザー・丸形・気泡式など種類別に水平器の選び方とおすすめ商品を紹介します。
水平器とは
水平器とは、家を建てる大工さんや建設現場などで、地面に対して水平・垂直になっているか確認するためのアイテム。
目視では一見すると垂直そうでも、実際に水平器を使って計測すると傾いていることがあります。この少しのずれができてしまうだけで、後々致命的なミスにつながる可能性があるため、建築などにおいて重要な役割を担っています。
また、昨今ではDIYで壁に棚を設置するだけでなく、畳からフローリングに変更するなんてことまで自分で行う人が増えていますが、水平器を使わず何となくで設置してしまうと外れてしまったり床が波打つ原因になってしまいます。思わぬケガにつながる危険性もあるので、安全に設置、施工するのであれば水平器をきちんと使いましょう。
水平器と水準器の違い
水平器と水準器は似たような名称ですが、使用目的は違います。水平器は建築工事や配管工事などで高低差を確認するためのアイテム。水準器は狭い範囲の傾きを簡易的にチェックするもの。
言いかえれば、水平器は高度な水平確認や高低差を求めるときに使用するアイテムということです。精密な高低差を必要としないのであれば、同等のものとしてどちらを使用してもかまいません。
水平器の精度について
水平器の感度はJIS規格で決まっています。一種(0.02)、二種(0.05)、三種(0.1)となっており、これは気泡を1メモリ移動させるのに必要な傾斜角で、数字が小さいほど精密です。
水平器の精度は、水平器を左右に振り替えたときに気泡の位置が変化する誤差で決まります。底辺1mに対する高さ(単位μm)、または角度(単位秒)という表示です。感度も精度もJIS規格で厳格に決められています。
水平器の選び方
それでは、水平器の基本的な選び方を見ていきましょう。ポイントは下記の3つ。
【1】水平器の種類・タイプ
【2】精度と価格のバランス
【3】機能
上記の3つのポイントをおさえることで、より具体的に欲しい機能を知ることができます。一つひとつ解説していきます。
【1】水平器の種類・タイプをチェック
建物と地面が水平かどうかを確認するための道具として使う「水平器」。土木、建築、測量などの分野から、DIYまで幅広いニーズがあります。水平器のタイプは主に次の3つになります。
気泡が入っているお馴染みの「気泡管水平器」
カプセルのなかの液体を利用して水平を出す「気泡管水平器」です。もっともポピュラーかつ安価で、使いやすいのが特徴です。
精度が高くみやすい「デジタル水平器」
そのままのとおり機械で数値を計測し表示する「デジタル水平器です」。気泡管水平器と比べると高価にはなりますが、一般的にはデジタル式の方が精度は高い傾向にあります。
プロ仕様の「レーザー水平器」
建設現場などでプロが使用するのが「レーザー水平器」です。距離や高低差もはかることができ、床や壁に線や位置を表示させる「墨出し」などもできるのが特徴です。建設現場ではかかせない水平器です。
360度の傾きを調べたり、広い場所や機器に取り付けて測る「丸型」
広い場所や大きなターゲットの水平をはかろうとする場合、ひとつの水平器で何度も場所をかえてはかっていては効率も悪くなってしまいます。
そこで、おすすめなのが複数セットになっている小さな丸形のタイプです。デジタルなどと比べると精度はおとってしまいますが、複数個所同時にはかることができたり、水平を維持しながら作業する機器などに取り付ければ、作業効率も向上することでしょう。
【2】精度と価格のバランスをチェック
水平器のタイプを選んだあとに考えたいのが、精度。どれほどの精度が必要なのか、それによって価格に大きく差が出てくるためです。
DIYで棚を設置する程度であればそこまで高い精度は必要ないので、使い勝手を考えて20~30cm程度のサイズの気泡管水平器を選びましょう。デジタルと違って厳密な数値は出ませんが、電池交換などの煩(わずら)わしさがなく、日常使いにはじゅうぶん。逆に高い精度を求める場合には、少々値が張ってもデジタル式のものを選んでおきましょう。精度とサイズ、自分に合った価格帯の3点で比較・検討することが重要になります。
【3】機能をチェック
気泡管が調節できるか、マグネットの有無など、購入前に確認しておきましょう。
使い方に合わせた線の数
水平器の気泡管には線が書いてあります。用途によって線の数を選ぶのがポイント。DIYで使用するなら2本線が適しています。2本線なら、その間に気泡があれば水平です。
配管の設置などには4本線や6本線タイプを選びましょう。1/100勾配や2/100勾配などを測定できます。1/100勾配とは100cmに対して1cm下がることです。配管などの設置では精密さが求められます。
気泡管の調節ができるか
水平器の気泡を調整できるかどうかは大事なポイント。気泡管には独立型と一体型があり、調整が可能なのは一体型です。落としたときに気泡の位置が狂いますが、調整可能ならもとに戻せます。ただし購入時のレベルまで戻すのはむずかしいことも。
独立型は気泡の調整ができませんが、衝撃に強くて狂いにくいという特徴があります。どちらを選ぶかは、自分の使い方によって決めてください。
マグネットがあるか
水平器についていると便利なのがマグネットです。測るものや場所によっては計測しづらいケースが出てきます。そのようなときマグネットつきなら、かんたんに張りつけられるので作業がしやすいです。
また、金属でできた建造物などを計測するときなどもマグネットつきは適しており、便利に作業が行えます。自分が行う作業内容に必要なくても、マグネットつきを選んでおいたほうがなにかと便利でしょう。
水平器の人気メーカー・ブランド
水平器はさまざまなメーカーから販売されていますが、それぞれ特徴が異なります。ここでは、代表的なメーカーをご紹介します。
シンワ:計測機器で評価が高いメーカーの一つ
「シンワ株式会社」ははかりものに特化した製品づくりをしているメーカーで、直尺、曲尺、各種定規、はかり、本土系、コンベックスなど評価の高い製品を生み出しています。
プロが使いたくなるクオリティーの高い道具が多く、水平器もそのひとつです。本社・工場は新潟県三条市にあり、地域産業の振興にも寄与しているメーカーです。
タジマ:精度の高い機器が人気を集める
電動工具のメーカーとして知られているのが「タジマ」。精度の高い製品づくりが多くの方から支持されており、人気のあるメーカーです。インパクトドライバーなどは評価が高く、軽くて丈夫な製品づくりをしています。
タジマの製品はデザイン性にもすぐれており、堅牢なボディーと精度の高さが特徴です。水平器もプロが使う精度の高いものがあります。
アカツキ:水平器一筋で世界中で愛用される
「アカツキ製作所」は水平器ひと筋でやってきた専門メーカーです。大正8年(1919年)に国産水平器の製造に成功して以来、1世紀に渡って日本の水平器分野を引っ張ってきた実績があります。
水平器のパイオニアといっても過言ではなく、今では世界的にも認められたメーカー。ラインナップは豊富で、アルミ水平器をはじめとして鉄レベル、木レベル、機器組込用小型水準器など必要に応じて選べます。
新潟精機:プロの現場からDIYまで幅広いラインナップ
「新潟精器株式会社」は測定工具やDIY製品などの製造と販売を手がけているメーカーです。ユーザーの要求に対応できるような事業体制を組んでいます。
実際に使用している現場の声では、高精度ですぐれた機能と堅牢性の評価が高いです。水平器分野では土木建築などプロの現場で使用するものから、家庭用のDIYで使うスタンダードな製品までバラエティに富んでいます。
選び方のポイントはここまで! では実際にエキスパートが選んだ商品は……(続きはこちら)