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【この記事のエキスパート】
Cha Tea 紅茶教室代表:立川 碧

Cha Tea 紅茶教室代表:立川 碧

紅茶はワインと同じように産地により香りや味が異なり、楽しむ器の形状によって風味も変化しますが、まだまだ知識の普及が進んでおらず「紅茶」とひとくくりにされてしまうことが多い飲みものです。

飲む紅茶、文化としての紅茶、皆さまが自分好みの紅茶を探すお手伝いが出来れば嬉しいです。


インドを代表とするアッサムティー。その味わいは、甘さとコクが特徴です。トワイニングやリプトンなど多くのメーカーから販売されており、どれを選べばいいか迷ってしまいますよね。本記事では、そんなアッサムティーの選び方とおすすめ商品を紹介していきます。

特徴を解説
アッサムティーとは?

アッサムティー(アッサム紅茶)とは、インドの北東部アッサム地方で収穫されるお茶の総称です。アッサム地方は世界最大級の紅茶の産地として知られています。

水色(すいしょく)は濃い茶褐色。英語では「assam black tea」というように、濃い色、濃厚でコクの深い味が特徴です。ミルクティーやチャイでもとても美味しくいただけます。

他の紅茶と比べると、タンニンが1.5倍も含まれています。美味しく健康的に味わえるアッサムティーをぜひ試してみてください。

産地や農園をチェック
アッサムティーの選び方

ここからは、アッサムティーを選ぶときのポイントをまとめてみました。ポイントを参考に、お好みのアッサムティー(アッサム紅茶)を見つけてくださいね。

「アッサム地方産の茶葉」で選ぶ

出典:Amazon

市場に出回っているアッサムティー(紅茶)には、さまざまなタイプがあります。たとえば、「シングルオリジンティー」と「ブレンドティー」。

シングルオリジンティーは、単一農園・単一ロットの茶葉でつくられる紅茶です。ブレンドティーには、同じ農園産で収穫時期の異なる茶葉をブレンドした「農園のブレンドティー」と、複数の茶園の茶葉をブレンドしたブレンドティーがあります。

このほか、産地や生産国の異なる茶葉をブレンドした、アッサムメインのブレンドティーも存在します。以上のようにタイプはさまざまありますが、初心者の方は、アッサム地方で収穫された茶葉のみでつくられたアッサムティーを探してみてください。

茶葉の「製法」で選ぶ

出典:Amazon

アッサムティーの製法には、「オーソドックス製法」と「CTC製法」があります。

オーソドックス製法は、東洋由来のリーフティー(葉の形が残っている茶葉)の製茶方法です。

CTC製法は、ミルクティー向きに改良された製茶方法。アッサム地方で発案されました。CTC製法でつくられたアッサムティーは、ころころとした粒状をしています。一度粉状にした茶葉を丸めているためです。

ちなみにCTC製法の名前は、「CRUSH(砕く・押しつぶす)」「TEAR(引きちぎる)」「CURL(丸める)」の頭文字に由来します。アッサム地方でつくられる紅茶のうち、CTC製法で製造されるものは約9割。CTC製法の茶葉は、コクや渋みが重視されていることが特徴です。

対するリーフティーは、香りの高さを特徴としています。アッサムティーを購入する際は、茶葉の製法をチェックしてみてください。

「旬の時期」を意識して選ぶ

出典:Amazon

紅茶は農産物であり、「クオリティーシーズン」と呼ばれる旬があります。アッサム地方で生産される茶葉には、年に2回ほどクオリティーシーズンが訪れます。

寒さが厳しい冬には、茶の生産が休止されるアッサム地方。春一番の新芽でつくられる一番茶は「ファーストフラッシュ」と呼ばれ、香りの高さに定評があります。ただし、ファーストフラッシュの味は繊細です。

ミルクティーを楽しみたい方には、2番茶である「セカンドフラッシュ」がおすすめ。初夏に生産されたセカンドフラッシュは、香り高いだけでなく味も豊熟で甘みがあります。ストレートはもちろんのこと、最高に美味しいミルクティーが楽しめるのがセカンドフラッシュの魅力です。

初夏をすぎて真夏になると、産地で雨量が増すためアッサムティーは品質が下がります。以上の旬の時期を意識することも、アッサムティー選びを楽しくするポイントです。

茶葉の「銘柄」で選ぶ

アッサム地方で摘まれるアッサムティーは、茶園や茶葉の製法や大きさによって味も変化します。代茶葉の銘柄と特徴を知っておくと、選ぶ際の目安になるのでぜひ参考にしてみてください。

水出し紅茶なら「タラップ」

タラップ茶園の紅茶は、アッサムティーならではのマイルドな甘みとコクのある味わいが特徴です。水出しスタイルやストレートティーとして味わいたい方にはおすすめ。

上でも紹介しましたが、タラップの場合はファーストフラッシュの茶葉であればタンニンが少ないため透明感がある見栄えのいいアイスティーが楽しめますよ。

ミルクティーなら「コーボン」

コーボンはあっさりとしていてすっきりとした甘さが特徴です。CTC製法の茶葉は濃厚さと甘い香りが際立つのでミルクと一緒に煮出すミルクティーに適した茶葉です。インドではチャイティーとして飲まれているアッサムティーですが、こちらの茶葉チャイティーにするにもおすすめです。

高級感があるのは「ハルマリ」

イギリスの高級デパートや世界各国の五つ星ホテルなどでも使用されているのがハルマリの茶葉。豊かな土壌で育てた茶葉は深いコクと奥深い味わいを醸し出してくれます。

チョコレートに似た甘い芳醇な香りを持つので、ホット・アイスどちらでもこの茶葉の良さを味わうことができますよ。

ストレートティーなら「メレン」

メレンを生産する茶園はアッサム地方でも最も古いとされている茶園の一つ。アッサムティー特有のフレーバーが強い茶葉なので、ストレートで飲むのが好きという方にはおすすめです。紅茶の味も風味も際立っているので、お茶菓子との相性も抜群ですよ。

ギフトにぴったりな「ジャイプール」

ジャイプールは伝統とクオリティーを重視して作られた茶葉で有名です。インド産の紅茶がはじめてロンドンに送られたのもこの茶園からとなり、アッサムらしい甘さと、芳醇な香りが特徴です。

茶葉を煮出した色も黄金色に輝いていて、紅茶好きな方へのギフトとしても喜ばれますよ。

「USDAオーガニック」や「有機JAS」認定の商品も

オーガニックの紅茶にこだわる方は「USDAオーガニック」や「有機JAS」などのオーガニック認定の商品をチェック。紅茶の茶葉は洗ったりできないので、製法にこだわった商品を選ぶといいですね。

選び方のポイントはここまで! では実際にエキスパートが選んだ商品は……(続きはこちら)