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【この記事のエキスパート】
ワイルドライフクリエーター、山岳写真家:荒井 裕介
ブッシュクラフト、狩猟、ULスタイル、沢登りなど様々なアウトドアに取り組む。海外生活の経験もあり銃器やトイガンにも造詣が深い。
アウトドア料理やビンテージアウトドアアイテムのレストア、道具作りにも造詣が深く自作アイテムのみでの山行も行う。
フェールラーベンのアンバサダーとしても活動している。
アウトドアナイフはキャンプで釣った魚をさばくときや料理をするときにも使えます。一見すると万能なアウトドアナイフも、用途によって分けられています。この記事ではアウトドアナイフの選び方と人気メーカーのおすすめ商品を紹介します。安心できる日本製や高級モデル、折りたたみ式も厳選しています。
アウトドアナイフの選び方
それでは、アウトドアナイフの基本的な選び方を見ていきましょう。ポイントは下記の5つ。
【1】使い方に合う種類を選ぶ
【2】切りたいものに合わせて刃の素材を選ぶ
【3】ブレードの形状にも注目しよう!
【4】初心者は滑りにくいグリップだと安全
【5】安全性を重視するならロック機能をチェックしよう
上記の5つのポイントをおさえることで、より具体的に欲しい機能を知ることができます。一つひとつ解説していきます。
【1】使い方に合う種類を選ぶ
アウトドアナイフは、「シースナイフ」や「フォールディングナイフ」、「ツールナイフ」と種類が分かれています。それぞれの特徴をしっかりと考えて選びましょう。
「シースナイフ」は刃渡りが長くて頑丈
「シースナイフ」は、ブレードとタングが1枚の鋼材でできているタイプのアウトドアナイフです。刃渡りが長くて衝撃に強く、多少手荒く扱っても壊れにくいので、アウトドアで使うのに向いています。
革や化学繊維でできたナイフを入れる鞘(さや)のことを「シース」といい、この鞘に収納することから「シースナイフ」と呼ばれるようになりました。
刃をハンドル内部にしまえる「フォールディングナイフ」
「フォールディングナイフ」は、ハンドル内部にブレードを折りたたむことができるタイプのアウトドアナイフです。ブレードがしっかりとハンドルのなかに納まるので、安全に持ち運ぶことができるのが特徴的です。
ただし、強度は「シースナイフ」には劣るため、キャンプ場で食材や小枝などのかたすぎないものを切るのに向いています。
缶切りや爪とぎなどが付いた多機能な「ツールナイフ」
ツールナイフとは、ナイフに加えてスプーンや缶切り、カッターなどのツールも複数備えたタイプのアウトドアナイフです。登山やクライミングをはじめ、防災用品としても活躍するので、1つ持っておくと便利でしょう。
切れ味や耐久性など、ナイフそのものの機能としては、ほかのタイプより劣る場合が多いものの、多彩なツールが1本にまとめられているため、コンパクトで携帯性にすぐれるのが魅力です。
【2】切りたいものに合わせて刃の素材を選ぶ
刃の素材にはいくつかの種類があるので、特徴をみていきましょう。
▼「カーボンスチール」は硬めの食材も切れ味抜群!
「カーボンスチール」製のアウトドアナイフは、切れ味がバツグンという特徴があります。食材や魚をさばくのに使うのはもちろんのこと、木材などの硬めの素材もしっかりと切ることができるので、アウトドア向けの素材だといえます。
ただし、ステンレス製よりサビやすいため、お手入れは小まめにしっかりとおこなうようにしてください。
「青紙鋼」は魚や肉を裁く特に最適な1本
「青紙鋼」製のアウトドアナイフは、なめらかに切れて切り口がよいという特徴があります。料理人が使用する包丁に使用されている素材であり、魚やお肉をさばくのにピッタリです。
アウトドアで本格的な料理を楽しみたい方は、1本用意しておくと重宝します。ただし、カーボンスチール製と同様にサビやすいので、メンテナンスはしっかりとおこなわなくてはいけません。
「H-1鋼」は水洗いだけでお手入れ簡単
「H-1(エイチワン)鋼」は、ステンレス製よりもサビにくいといわれている素材であり、釣りやダイビングなど水辺でのアウトドアに適しています。カーボンスチール製や青紙鋼より切れ味は落ちますが、魚をさばく程度であればかんたんにできます。
海水や魚をさばくときについてしまう血であっても、真水で軽く洗い流す程度のメンテナンスでよいのがうれしいポイントです。
「ステンレス製」はサビに強くて研ぎやすい
「ステンレス製」のアウトドアナイフは、サビにくいということが特徴として挙げられます。耐久性もあるので木材を削ったり、魚などのなまものを切ったりとさまざまな使い方ができます。また、研ぎやすいのでお手入れがしやすく、アウトドアナイフ初心者の方でも扱いやすいでしょう。
たくさん種類があって、どのアウトドアナイフがよいか迷ったら、ステンレス製を選べばまず間違いありません。
「モリブデン鋼」は刃が欠けにくくて丈夫
「モリブデン鋼」は、包丁や医療用メスなどに使われている素材であり、北欧などの寒い国でよく使われているタイプのアウトドアナイフです。刃が丈夫で欠けにくく、ていねいにお手入れをすれば切れ味をたもつことが可能です。
サビに強いですが、まったくサビないわけではないため、ナイフを使用したらお手入れはしっかりとおこなってください。
【3】ブレードの形状にも注目しよう!
アウトドアナイフには3つのブレードの形状がありますので、選ぶ際にチェックしてみてください。
・フラットグラインド…強度の面ではすぐれているが、研いでいくことで切れ味が悪くなりやすい。
・ホローグラインド…よく切れて、研ぎ減りしても切れ味が落ちにくい。ただし、強度の面ではフラットグラインドに劣る。
・コンベックスブラインド…蛤刃と呼ばれるものであり、強度は高いが研ぐのが難しいとされる。
【4】初心者は滑りにくいグリップだと安全
ナイフのハンドル材には、ウッド、ラバー、プラスチック、マイカルタなどのさまざまな素材があります。高級な物には化石や骨などが使用されています。
上手に扱えるようになるには、入門者であっても自分の手に合うように、加工可能な素材を選ぶことが必要になります。しかし、ナイフを使い始めたばかりだと、ナイフを握り込む位置がわからないこともよくあります。最初は握り込む感覚を意識できるようラバー製のものから使い始め、慣れてきたころに天然素材を選ぶのがよいでしょう。
【5】安全性を重視するならロック機能をチェックしよう
折りたたむことができる「フォールディングナイフ」には、ロック機能が搭載されているものがあります。ロック機能にもさまざまなものがあり、ロックバック式やライナーロック式などがあります。
使う前にロックの仕方をチェックしておき、実際に使うときに慌てないようにしたいもの。小さい子どもと一緒にアウトドアを楽しみたい方は、とくによく確かめておいてください。
ワイルドライフクリエーターからのアドバイス
【エキスパートのコメント】
万能なナイフを求めないこと!
アウトドアナイフは手の延長線として使えることが重要です。万能なナイフは存在しないと言っても過言ではありません。
上級者はなんでも万能にできるナイフを持っているのではなく、使いこなす技術を持っているのです。使いこなすには自身の手に合ったグリップやサイズ、バランスを有したナイフを選ぶことがおすすめ。
メインナイフだけですべてをできるわけではないので、料理人の包丁のようにそれぞれ得意としている作業がナイフにもあります。それらを使い分ける技術と、つねに切れるナイフを維持するメンテナス技術を身につけて、はじめてナイフは使いこなせるようになるのです。
安価であっても自分の手に馴染むことこそが上達への近道。それがいいナイフを選ぶ最大のポイントです。