人間が健康に生きていくためには、必要な栄養素を食べ物から摂ることが大切になります。加齢とともに代謝が下がり、太りやすい体になってしまうのは誰もが経験することですが、体重が大きく増えてしまうと生活習慣病にもつながってしまいます。そこで、今回は脂肪を溜め込まない食事についてご紹介します。
脂肪に変えない食べ方でダイエット
人間の体に欠かせない糖質、脂質、たんぱく質の3大栄養素。バランスよく食べることで、エネルギーや骨、筋肉の材料となります。ただし、過剰に摂りすぎてしまうと、使われずに脂肪として溜め込んでしまいますので、太る原因となります。食べた分のエネルギーを消費していくことができれば、体重は維持され、痩せることにつながるわけです。
栄養素をしっかり消費していくためには、ビタミンB群が必要になります。糖質の代謝には、ビタミンB1、脂質の代謝にはビタミンB2などが関わります。たんぱく質の代謝にはビタミンB2、ビタミンB6、ビタミンB12などが関わっています。
脂質は多くのエネルギーを生み出すことができますが、それだけ代謝をスムーズにするためには、ビタミンB2が必要になってきます。また、糖質、たんぱく質の代謝にもビタミンB群が関わりますから、食事を摂るときには一緒にビタミンB群を摂ると脂肪として蓄えにくくなるのです。
ビタミンB2の摂れるダイエットレシピ
ビタミンB群は、水溶性のビタミンで水に溶ける性質があり、熱にもあまり強くありません。外食やコンビニで購入する食事が多い、菓子パンにカフェオレのような甘いもので済ませてしまうような食事は、ビタミンB群不足になります。また、お酒をよく飲む人は、アルコールによって吸収が阻害されるビタミンもあるため、栄養不足になっている可能性があります。
ビタミンB群は、肉や魚などの動物性食品に多く含まれています。そして、脂質の代謝に必要なビタミンB2は、卵、牛乳、納豆、肉類、魚類、きのこ類などさまざまな食材に含まれています。いろいろな食材をバランスよく食べていれば、不足することはありません。ただし、体内に溜めておくことができませんので、毎日摂る必要があります。
ダイエット中の朝食におすすめのレシピ
牛乳、卵、納豆はそのまま食べられる食品なので、調理による損失が少なく、ビタミンB2を効果的に摂ることができます。また、調理の手間が少ないので、時間のない朝に食べるようにするのもおすすめです。今回は、ボリュームがあり、代謝アップに欠かせないビタミンB群が摂れる「アボカド納豆丼」をご紹介します。
簡単満足! アボカド納豆丼
<材料> 1人分
アボカド 1/2個
納豆 1パック
卵 1個
ご飯 茶碗1杯分
しょうゆ 適量
焼きのり 1/2枚
白ごま 適量
<作り方>
1:アボカドは一口大に切る。納豆は醤油を混ぜておく。
2:卵は温泉卵にする。小さめの耐熱容器に卵を割り、かぶるくらいの水を入れて、黄身に竹串で一か所穴をあける。ラップをかけずにレンジに入れ、約45秒加熱したら、水を捨てておく。
3:器にご飯を盛り、アボカド、納豆、温泉卵をのせ、手でちぎったのり、白ごまを散らします。
4:お好みで醤油をかけてできあがり。
<ポイント>
アボカド、納豆、卵は、脂質代謝に役立つビタミンB2を多く含む食材です。朝ごはんにこの丼ぶりを食べるだけで、一日の半分程度のビタミンB2を摂ることができます。
お好みで卵は生のままかけてもよいでしょう。のり、ごまを加えると香りがよくなるだけでなく、ビタミン、ミネラル補給になります。
毎日の食事にビタミンB群をとり入れて、代謝を上げ、太りやすい体を解消しましょう。
筆者プロフィール: 岡田明子
管理栄養士。同志社女子大学管理栄養士専攻卒業後、高齢者施設に勤務し、利用者の食事管理を行う。その後ダイエットサプリメント会社の立ち上げに関わり、自身の13kgのダイエット成功経験をいかして「食べてキレイに痩せる」ダイエットメソッドを確立。独立後は、ヘルスケア関連を中心にレシピ監修や商品開発、講演や執筆活動、テレビなどのメディア出演などを務める。2014年に一般社団法人NS Labo(栄養サポート研究所)を設立し、栄養士、管理栄養士をサービスパートナーとして、健康事業のサポートとヘルスケア分野で活躍できる人材育成を行っている。著書に『妊娠できる体は食から 30代からの妊活食』(KADOKAWA/角川マガジンズ)など。