ソニーは28日、取締役会長を務める平井一夫氏の退任を発表した。2019年6月18日に予定されている定時株主総会日付で、取締役・会長職の両方を退任する。
1984年にソニーへ入社した平井一夫氏は、7年前の2012年4月に、ハワード・ストリンガー氏からソニーの社長兼CEO職を引き継いだ。平井氏はテレビ事業やビデオ・サウンド事業の分社化やPC事業の売却を行い、経営の立て直しと収益の向上を進めた。
2018年4月1日、当時副社長だった吉田氏が同職を引き継ぎ、平井氏は取締役会長に就任する。このときの記者会見で平井氏は「私自身も人生の次のステップに進みたい」と発言しているが、2019年6月に会長職を退いたあとは、ソニーグループのシニアアドバイザーとして、経営陣の要請に基づく助言を適宜行っていくという。
退任にあたっての平井一夫氏の発表コメントは下記の通り。
「昨年4月に吉田さんにCEO職を移譲して以降、この一年間は会長という立場から円滑な経営体制の移行をサポートしてきました。吉田さんのもと、マネジメントチームと社員が一致団結し、ソニーという会社をより一層輝かせていく体制が整ったと確信し、35年間過ごしたソニーグループから卒業することを決めました。これまで、私を支えてくれた社員、そして全てのステークホルダーの方々に感謝いたします。」