相模鉄道が相鉄・JR直通線(2019年度下期開業予定)用として導入する新型車両12000系。報道関係者向けの発表会が3月28日に実施され、4月20日から営業運転に投入する予定と発表された。
新型車両12000系は、駅舎・車両・制服・商業施設などのデザインコンセプトを統一し、相鉄グループの認知度・好感度の向上を図る「デザインブランドアップ プロジェクト」の概念にもとづき製造。昨年デビューした相鉄・東急直通線(2022年度下期開業予定)用の20000系に続く新型車両となる。
車両の開発コンセプトを「安全×安心×エレガント」とし、前方監視カメラと車内防犯カメラを初めて採用。代表的な能面のひとつ「獅子口」をイメージした力強いデザインの先頭形状とし、横浜を象徴する濃紺色「YOKOHAMA NAVYBLUE(ヨコハマネイビーブルー)」で車体を塗装している。
内装は、好評となっている20000系の仕様を踏襲し、落ち着きのあるグレー系の配色で統一。時間帯で色調が変化する調色調光式のLED照明も採用した。すべての車両に車いす・ベビーカー利用者向けのフリースペースを設置し、地元の高齢者らの意見を取り入れ、改良した「ユニバーサルデザインシート」を一部の優先席・一般席に導入する。
紫外線カット熱線吸収合わせガラスや、2016年度グッドデザイン賞受賞の吊り革も採用。「ナノイー」搭載の空気清浄機、駅に長時間停車する際に乗客がドア開閉を行える個別ドアスイッチなどを導入し、子育て世代・高齢者をはじめ、すべての人に優しい仕様とした。全車両でWi-Fiも提供する。
環境への配慮として、同社の11000系と同型のIGBTタイプのVVVFインバータ制御装置を採用したほか、室内灯・各種灯火類のLED化によって消費電力を低減。防音車輪の採用によって騒音も低減されるという。