フジテレビ系情報番組『Mr.サンデー』(毎週日曜22:00~)発のドキュメンタリー映画『ぼけますから、よろしくお願いします。』が、興行収入1億円を突破した。

  • (左から)母・信友文子さん、父・良則さん

信友直子監督が、アルツハイマー型認知症の診断を受けた母を抱えた家族の内側を、娘だからこその視点で丁寧に描く同作。昨年11月3日から東京・ポレポレ東中野ほかで上映されると、瞬く間に口コミで評判となり、上映館数もどんどん広まった。3月24日現在で86館で上映され、84,683人を動員、興行収入は1億31万円となっている。

特に映画の舞台となった広島県の興業収入が3,300万と全体の3分の1を占めている状況。第43回日本カトリック映画賞(SIGNIS JAPAN=カトリックメディア協議会)、2018年度全国映連賞特別賞(映画鑑賞団体全国連絡会議)、第92回キネマ旬報ベスト・テン文化映画3位を受賞している。

興収1億突破に、信友監督は「地方のつましい老夫婦の物語が、これほど多くの方に受け入れられたのは、娘を信じて何も取り繕うことなく全てをさらけ出してくれた両親の覚悟と深い愛があったからこそだと、改めて親への感謝の思いを強く感じています」と感想。

映画にも登場した父親が「わしがおっかあを『死にたきゃ死ね!』と怒ったところが『仁義なき戦い』みたいでカッコよかったんかのう」と言っていたため、「そういうことじゃないと思うよ」とツッコミを入れたそうだが、「今まで、口にはしませんでしたが50代独身のひとり娘の将来をかなり心配していたようで、これで少しは安心したらしく、私もやっと少し親孝行ができたかな?とうれしく思っています」と本音をのぞかせた。

制作会社・ネツゲンの大島新プロデューサーは「ドキュメンタリーの持つ力が多くの人に届いたことが、何よりもうれしいです。この映画は口コミの力がすごく大きかったので、観てくださった方みなさんが、心強い応援団だと思っています」とコメントを寄せている。

(C)「ぼけますから、よろしくお願いします。」製作・配給委員会 (C)フジテレビ