Appleが提供する資金決済サービス「Apple Pay」。iPhoneに内蔵のICを利用した非接触型決済機能は日本に導入済で、すでに交通機関の自動改札や店頭の端末で少額の資金決済に利用されています。iPhone 7以降のモデルで対応していますから、だいぶ以前から駅の改札やコンビニエンスストアで毎日のように利用している、というiPhoneユーザも少なくないはずです。
しかし、Apple Payの機能は非接触型決済だけではありません。2019年3月現在、日本ではサービスが開始されていない機能があるのです。
そのひとつが「Apple Pay Cash」。かんたんにいうと、Apple PayとiMessageのしくみを利用したiPhoneユーザ間における送金サービスです。2017年12月公開のiOS 11.2からサービスが開始され、米国のみで利用されています。日本でも導入されれば、いわゆる"割り勘"など個人間でのお金のやり取りに活用できそうですが、米国以外の国/地域における開始時期は明らかにされていません。
3月25日に開催されたスペシャルイベントで発表された「Apple Card」も、同じ技術基盤を利用しているという意味ではApple Payのバリエーションのひとつといえそうです。Apple Payと同様に「Wallet」アプリに組み込まれる形で提供され、Apple Payに対応した店舗やWEBサービスで決済に利用できます。
ここ日本でも、ポイントプログラムとの連携(Apple Payで支払うとポイントが貯まる)など、Apple Payを活用した新サービスが登場していますが、Apple Pay CashやApple Cardのほうが機能的なインパクトが大きいことは確かです。それらが日本に導入されてからが、Apple Payが本領を発揮する時期なのかもしれません。