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【この記事のエキスパート】
芸術大学教員/DIYアドバイザー:野口 僚
徳島県の家具メーカーにて木製家具の製造に携わり、機械加工、仕上げ、組み立て、塗装など木工全般と家具製造ノウハウを培いました。
その後東京では業界新業態の体験型DIYショップで店長として勤務。店頭ではお客様の相談に乗りつつ、一人一人にぴったりのDIY用品を提案してきました。
同時にDIYレッスンの企画と講師を行い、日本のDIY文化発展のために努めてきました。
現在は大学のデザイン学部の助手として大学内工房に在中し、
学生に対しデザインやモノづくりの手法などを主に教えています。
丸ノコは、DIYブームにより家庭用の「小型タイプ」から、電動式で木材が一気に切断できる「プロ仕様」のものまで幅広く販売されるようになった工具。この記事ではDIYアドバイザー・野口僚さんへの取材をもとに、丸ノコの選び方とおすすめの商品、口コミを紹介します。
丸ノコとは
丸ノコは木材をまっすぐに切断できる電動工具です。普通のノコギリと違って、円形のチップソーをモーターで回転させて使用します。
DIYでは木材を斜めにカットすることもありますが、普通のノコギリでは無理なカットでも、丸ノコを使えば簡単に切断可能です。
■丸ノコの種類・タイプ
丸ノコには大きく分けると3つのタイプがあります。用途によって使い分けるのがポイントです。
好きな場所で自由に切るなら「手持ち丸ノコ」
種類が豊富で手に入りやすいのが手持ち丸ノコです。木材だけでなく石膏ボードの切断にも使えるので、DIYを趣味にしている方には適しています。
エントリーモデルから上級者用までいろいろあり、予算に応じて選べます。対応しているアクセサリーの種類もたくさんあるので、目的に合わせて選んでください。集じんパーツを組み合わせることも可能です。
固定しながら安全に木材が切れる「卓上丸ノコ」
丸ノコは油断するとケガをしますので作業は慎重に行いましょう。安全性が高いのは卓上丸ノコです。アームで丸ノコは固定されているので、木材を押し当てるだけでカットできます。
精度の面でもすぐれており、切断面の仕上がりがきれいです。手持ち丸ノコはブレやすいですが、卓上丸ノコは安全に斜めカットができ、内装用の木材などに向いています。
固定されているので、機種によって切断できないサイズがあります。
初心者も安全に使える「卓上スライド丸ノコ」
木材にはいろいろなサイズがありますが、幅の広い木材をカットするには卓上スライド丸ノコが適しています。アームの部分がスライドできるので、幅広サイズの木材も切断可能です。
また回転する後ろ刃に当たった木材が飛んでしまうキックバックも起こりにくく、初心者でも安全に精度の高い切断ができます。
持ち運びができないので、設置場所を考慮する必要があるでしょう。
丸ノコの選び方
それでは、丸ノコの基本的な選び方を見ていきましょう。ポイントは下記。
【1】電源の種類
【2】刃の形状
【3】プレート部分の材質
上記のポイントをおさえることで、より具体的に欲しい機能を知ることができます。一つひとつ解説していきます。
【1】電源の種類をチェック
丸ノコには「AC電源式」と「充電式」がありますので、それぞれの特徴を知ってから選ぶようにしてください。
「AC電源式」は電力不足の心配がない
AC電源式は充電式のように途中で使えなくなることはありません。ただしコンセントにつないで使うため、作業する場所が限られてしまいます。
また充電式のようにバッテリーを買い換える必要がないので、コスト的なメリットもあります。コードの長さによって作業がやりにくいことがあるので、事前に作業スペースを確認してください。
「充電式」ならコンセントがない場所でも使える
丸ノコを自由に操作するのなら充電式が向いています。コンセントがない場所でも使えますし、コードが邪魔にならないので自由に動かせるのがメリット。
デメリットは充電が切れると使えなくなる点と、バッテリーや充電器が高価なこと。バッテリーは長く使用していると劣化するので買い換えが必要です。
持ち運びしやすさと使いやすさなら充電式がすぐれています。
【2】刃の形状をチェック
「最大切り込みの深さ」や「歯数」、「刃のサイズ」など、丸ノコの刃もこまかくわかれてつくられています。持っている丸ノコやこれから購入しようと検討している丸ノコにあったものを選びましょう。
「最大切込み深さ」と「最大切断能力」をチェックする
DIYでは木材をいろいろな形状にカットします。とくに斜めにカットするときは正確さが重要です。選ぶときは斜め切りができる製品を選んでください。
注意点は「最大切込み深さ」で、製品には「45°時0~38mm」などのように角度と切り込みの深さが記載されているので木材の厚みに合わせて選びます。
また卓上スライドタイプは「最大切断能力」をチェックしてください。「木材45×85mm」のような表示があり、このサイズまで切断できます。
歯数が多いと切り口も滑らかに
丸ノコの歯数は一般的に40~70程度で「P」で表示されます。種類によっては39や100を超えるモノまでが販売されています。歯数が増えると刃の外径もその分大きくなっていきます。
歯数多めの場合は、切断面がなめらかに、歯数少なめの場合は切断作業がスピーディに進むというメリットがそれぞれあります(速い切断が可能なほど、粗削りになります)。
刃は定期的に交換をしましょう
丸ノコの刃は消耗品です。刃こぼれやサビが出てくると切れ味が鈍くなり、切断面が粗くなってきます。切ったあとの材木でケガをする場合もあるので、刃はできるだけ早く買い替えましょう。
丸ノコは通常、刃のサイズにあわせた設計になっているため、購入時についていた刃と同じ大きさのものを購入するようにしてください。
【3】プレート部分の材質をチェック
【エキスパートのコメント】
手持ちの丸ノコは本体下部のプレートを材に押し当てるように使用します。材料に対し設置面を多く水平に当てることで直角や正確な角度のカットができます。
プレートにはおもに鉄製とアルミ製の2種類があり、昔からある鉄製は安価ですが、プレートが柔らかく、ぶつけたり落としたりした際に形が歪んでしまう危険や、塗装が剥げた際にサビてしまったりなど耐久度が少し低いです。
アルミプレートは少し値段が上がりますが、軽くて耐久性にもすぐれており、サビにくいためおすすめです。最近ではアルミプレートの丸ノコも多く販売されているため、選択肢として選びやすいでしょう。
エキスパートのアドバイス
【エキスパートのコメント】
丸ノコは大きな刃物が高速回転する工具なので正しく注意して使用しなければ危険な工具です。材料と素材にあった丸ノコを選ぶことで初心者でも安全に、かつ正確な作業ができるので作業用途に適した丸ノコを選ぶようにしましょう。
購入するチップソーのサイズに注意しながら、手持ち型か置き型のどちらが向いているかを検討するといいでしょう。慣れればDIYの強い味方になってくれる電動工具なので、ぜひお気に入りの丸ノコを見つけて楽しいDIYライフをおくってください。
人気メーカー・ブランドの特徴
丸ノコはいろいろなメーカーで販売されています。そのなかでも定評のあるメーカーを3社ご紹介しますので、購入時の参考にしてください。
種類が多くコードレスに強い「マキタ」
マキタ製品はホームセンターなどにたくさん置かれています。特徴は工具のラインナップが多く、選択の幅が広いこと。バリエーションが多いので、自分に合ったものを選べます。
ほとんどの製品がコードレス仕様になっており、狭いスペースで作業するにはうってつけです。丸ノコを選ぶときも、取り回しがしやすくて用途に合わせた製品を購入できます。
初心者から上級者まで使える「リョービ」
リョービはエントリーモデルが多いメーカーです。初心者用の入門機に定評があり、価格もリーズナブルで手が出しやすい特徴があります。
低価格でも基本性能はしっかりしているので、安心して使用できます。はじめてでどの丸ノコにすればいいか迷ったとき、選択肢のひとつにしたいメーカー。
上級者でもコスパ重視の方に向いています。
性能にすぐれている「HiKOKI」
HiKOKI(旧日立工機)の工具は独自技術を投入しており、性能の高さが特徴です。18Vと36Vの互換バッテリー「マルチボルト」や、狭い場所でも作業ができる「スライド丸ノコ」などが知られています。
また左右に45°傾斜する「両傾斜」仕様の丸ノコを使えば、いちいち材料を引っ繰り返す必要がないので作業がはかどります。
選び方のポイントはここまで! では実際にエキスパートが選んだ商品は……(続きはこちら)