米Appleは3月25日 (現地時間)、米カリフォルニア州クパチーノで開催したスペシャルイベントにおいて、同社によるオリジナルビデオ作品を配信するサブスクリプション型サービス「Apple TV+」を発表した。「世界で最もクリエイティブな才能が生み出すオリジナルストーリーを届ける」としており、イベントにはオプラ・ウィンフリー、スティーヴン・スピルバーグ、J・J・エイブラムス、ジェニファー・アニストン、リース・ウィザースプーン、ビッグバード (セサミストリート)などが登場し、それぞれが手がけている作品について語った。サービス開始は今年秋。日本を含む100カ国以上で提供する。料金など詳細は秋に発表するという。
独自の映画・テレビ番組製作では、NetflixやAmazon、Huluが先行しているが、Apple TV+は才能あるクリエイターの作品づくりをサポートし、最高品質のオリジナルの番組、映画、ドキュメンタリーを世界中の人達に届けるサービスになる、とAppleはアピールしている。
サービスは「Apple TV」アプリで契約する。現在Apple TVアプリはiOS版およびtvOS版のみで、北米、オーストラリア、欧州の一部に提供が限られているが、今年5月に日本を含む100カ国以上で新しい「Apple TV」アプリをリリースし、そして秋にはMac版も追加する。さらにSamsung (今春に対応予定)、LG、ソニー、VizioのスマートTV、RokuやAmazon Fire TVといったストリーミングデバイスでもApple TVアプリがサポートされる予定だ。今年の秋には、iPhone、iPad、Mac、そしてテレビで、いつでもどこからでもApple TV+を視聴できるようになる。
インターネットを通じたテレビ番組や映画のビデオ配信が急速な成長を続ける一方で、ユーザーは増加する一途のアプリとコンテンツの管理に苦労している。Apple TVアプリは、ビデオ配信サービスやコンテンツを一カ所からシンプルに管理できるようにする。例えば、「Up Next」から視聴中の作品やリリースされた新エピソードにアクセスでき、「For You」にはユーザーの関心や過去に視聴した作品からパーソナライズされたオススメが並ぶ。iTunes Storeで購入またはレンタルした作品にもライブラリからアクセスできる。
5月にリリースされる新しいTVアプリには「Apple TVチャンネル」という新機能が加わる。ビデオ配信サービスごとに、アプリをインストールしてアカウントを作成またはパスワードを入力するといった手間なく、Apple TVアプリから直接、対応するサービスを登録して利用できるようにする。 すでにHBO、Starz、SHOWTIME、CBS All Access、Smithsonianチャンネル、EPIX、Tastemade、Noggin、MTV Hitsなどの対応が明らかになっており、さらに世界各国で様々なサービスが追加される予定だ。Apple TVアプリはファミリー共有をサポートし、Apple TV+とApple TVチャンネルの登録を家族で共有できる。