ワークポートは3月22日、「AI採用」に関するアンケート調査の結果を発表した。調査は3月5日~12日、同社を利用する全国の転職希望者300名を対象に、インターネットで行われた。
近年、企業の採用活動にAIを導入する動きが盛んになっているが、それに対して、転職希望者はどう思っているのかを探るべく調査を実施した。まず、AIによる選考を受けたことがあるか聞いたところ、81.3%が「いいえ」と回答。実際にAIによる選考を経験したという人は、わずか2.3%だった。
採用活動にAIを導入する際、どの段階までが適切だと思うかを尋ねると、「書類選考まで」(56.0%)が最も多く、「書類選考はAIを導入することで公平な審査が行われると思う」「一番候補者が多い工程だから担当者の負担を減らせる」といった意見や、「人の魅力は対話で判断されるべき」「一緒に働く仲間として人物面は実際に会って判断するべきだと思うため」など、面接以降はAIではなく人同士で行うべきという意見が多く挙がった。
一方で、AIを「導入するべきではない」という意見も15.3%あり、「人生を機械に判断されるのは嫌だ」という抵抗感を訴える声のほか、採用活動にAIを導入するにあたって「採用する人材の多様性の欠如」と「AIへの信頼度不足」などを懸念する意見が目立った。
また、採用活動にAIを導入していることでその企業への志望度は変化するか聞いたところ、64.0%が「変わらない」と回答。理由として、選考方法は企業への志望度に直接的には影響しないとする声が多く挙がった。
一方、AIを導入することで志望度が「低くなる」(20.3%)という人からは、「データのみで人の良さを見ない感じがするから」「個性が認められない会社というイメージが出てしまう」など、会社の信頼度低下に繋がるという意見が目立つ結果となった。