声優の豊田萌絵と伊藤美来によるユニット「Pyxis」のライブ「Pyxis Live 2019 "Pyxis Party~神田明神の変 色々成就させちゃえ大作戦!~"」が2月17日、東京・神田明神ホールにて行われた。マイナビニュースでは夜の部の模様をレポートする。
鳥居が建てられたステージ上に登場したのは、巫女服に身を包んだPyxisのふたり。今回のライブは、ちょっといたずらが過ぎる見習い巫女のふたり(豊田&伊藤)が、とある神様から試練を与えられ、それをクリアしなければひとり前とは認められない、さらには会場からも出られないというストーリーと共に進行した。なお、試練をクリアすると成就ゲージが溜まり、それがMAXになると会場に張られた結界が解かれるという。
神様からのお告げ(ライブの趣旨説明)が終わると、早速、最初の試練が言い渡される。第一の試練は「まずはハートが大切」ということで「恋愛を成就させる」というもの。その流れから歌唱したのは、「First Love 注意報!」「LONELY ALICE」の2曲だ。開始早々ではあったがデビューして以来、多くの時間を共にしてきたふたりのダンスのシンクロはさすがの一言。
歌唱後のMCでは自己紹介を交えながら、どのくらい成就ゲージが溜まったのか確認。まぁまぁ自信のあったふたりだったが、数ミリ動く程度というまさかの結果に。「ご飯を食べて体が重いのは否めないけど……でも、まだ序盤だから!」と豊田がポジティブな発言をし、伊藤がそれに賛同する。そして、初恋をテーマにした楽曲「初恋の棘」を披露し、続けて「Pinkie×Answer」「ダイスキ×じゃない」と様々な角度から恋や好きという気持ちを表現した楽曲を歌い上げた。
Pyxisのふたりが一度舞台を後にすると、会場には豊田と伊藤が神田明神を訪れた際の映像が映し出される。映像では甘酒を飲む際、豊田が「子どもの頃、甘酒と思っていたものが脱脂粉乳だった」というエピソードを語ったり「アルコール入ってんの?」と言葉にして伊藤に「ノンアルコールって書いてあったじゃん」とツッコまれたり、その魅力を如何なく発揮。
一方の伊藤も絵馬を奉納する際、最初から紐が結ばれていたにも関わらず紐をほどいてまた結び豊田にツッコまれ、「まぁ、手間がかかるってことは想いも強くなるんだよ」と切り返す。そんなふたりのやり取りは、姉妹のようでもあり友達のようでもあり……とにかく仲睦まじいことがVTR全編から伝わってきた。
VTRが終わると、続いては第二の試練「ひとりの力で乗り越える」に挑むことに。この試練を受けてまず舞台に登場したのは豊田……いや“もえし”だ。その呼び方でしかもひとりで登場したとなれば歌う曲はひとつ。「Call Me もえし」だ。本曲はタイトル通り、客席から「もえしー」コールがこだまする曲で、これまでの「Pyxis」ライブでも会場を盛り上げてきた一曲。ピンクのスポーティーな服に着替えたもえしが今回のライブでも会場をもえし色に染め上げた。
続いて登場した伊藤……いや、みっくは同じく水色のスポーティーな衣装に身を包み、メガネを着用して登場。「わたしもひとりで頑張るか」とつぶやくと、恋する女の子の気持ちを歌った「初めて塾をサボった日~みくと原宿とクレープと~」を笑顔で歌い、会場に幸せを届ける。なお、夜公演では本曲の最後にもえしが登場し、一緒にダンスを踊るという一幕も。その特別な演出に会場からは惜しみない拍手が送られた。
その後のMCで「なんか踊りたくなっちゃった」と語る豊田。それに対して「私も『Call Me もえし)踊れるよ!」と言い、踊り出す伊藤。ここでもふたりの仲の良さが垣間見えた。それぞれが見事なパフォーマンスを決めたこともあり、ゲージの溜まりにも期待がかかったが、思ったようにメーターは動かず。これはどうにかしなければと、早くも第三の試練「健康パワーを溜めよ」へ挑む。
ここで披露したのは「13番」「Sweat&Tears」「ミライSniper」の3曲。「13番」では見習い巫女の見習い(ダンサー)からトスをされたボールを打ち、会場にカラーボールを届け、「ミライSniper」ではカメラを使いスクリーンに「スナイパー」のような演出を映し出すなど、様々な仕掛けで会場を沸かせた。
見習い巫女の見習いふたりがキレキレのダンスを魅せたあとは、新曲「恋せよみんな、ハイ!」の告知がVTRで行われる。本曲は2019年4月より放送がスタートする『ノブナガ先生の幼な妻』のOPテーマに採用されており、作詞を畑亜貴、作曲・編曲をTom-H@ckが手掛けたという一曲だ。告知も終わったところで、第四の試練に……いく前にふたりがこの場で新曲「恋せよみんな、ハイ」を歌唱。半分が和で半分が洋というコンセプトで作られた衣装に身を包んだふたりがクセになりそうな和テイストの楽曲で会場を沸かせた。
第三の試練、そして新曲の歌唱を頑張ったふたり。「もうゲージも溜まっただろう」と思っていたものの、実際はまだ半分にも満たず。その体たらくに「(初めて塾をサボった日で)もえさんがアウトロ泥棒したから……」「(13番で)みっくが球を落としたから」と言い合いをするふたり。見かねた神様は、第四の試練「力を合わせて友情パワーを貯めよ」をふたりに課す。
一度は言い合いをしていたものの、仲直りをしたふたりの仲の良さは揺るぎない。「Pop-up Dream」「FLAWLESS」「Next Flowers」で確かな関係性を示した「Pyxis」は試練を乗り越え、成就ゲージもMAXまで溜めることに成功。結界をふたりの絆で打ち破った。「がんばったねー」「試練を乗り越えたふたりをひとり前の巫女として認めますっ」と声をかけた神様。その声の正体が声優・山崎エリイだったことが発表されると、会場では大きな歓声が挙がった。
結界を解いたふたりはそれぞれがファンへ挨拶。伊藤は「Pyxisとしてステージに立って、ピクみん(Pyxisのファン)の顔を見ると頑張ってよかったなという気持ちになる。でも、もっともっとたくさんの人にPyxisを知っていただきたい! Pyxisのファンということを自慢できるように頑張っていきたい」と、感謝と併せてさらなる飛躍という目標を掲げる。
一方の豊田も伊藤の目標に賛同しつつ、「みくと一緒にいる時間が長くなればなるほど本当に楽しくて飽きない。友達というより家族という存在に近い」とかけがえのないパートナーへの言葉も残す。「そう思わない?」と問いかける豊田に「思う」とはにかみながら答える伊藤の姿が、ふたりの関係性を象徴しているようであった。挨拶が終わったところでライブも終了の時間。最後は「流れ星ハーモニー」を歌唱し、会場の全員で星空を描きライブを締めくくった。
●「Pyxis Live 2019 "Pyxis Party~神田明神の変 色々成就させちゃえ大作戦!~"」
夜の部セットリスト
M1.First Love 注意報!
M2.LONELY ALICE
M3.初恋の棘
M4.Pinkie×Answer
M5.ダイスキ×じゃない
M6.Call Me もえし
M7.初めて塾をサボった日~みくと原宿とクレープと~
M8.13番
M9.Sweat&Tears
M10.ミライSniper
M11.恋せよみんな、ハイ!
M12.Pop-up Dream
M13.FLAWLESS
M14.Next Flowers
M15.流れ星ハーモニー