電子書籍サイト・コミックシーモア(エヌ・ティ・ティ・ソルマーレ運営)は3月20日、「新年度における職場環境」をテーマにしたネットリサーチの結果を発表した。調査期間は2月9日~11日、有効回答は全国のビジネスパーソン(22~49歳)1,032人。
まず、「新年度を迎える際に不安やストレスを感じること」について聞いたところ、「将来への不安」「職場環境の変化」「年次が上がって求められることが増える」が7割を超え、多くの人が不安を抱えていることがわかった。
さらに、普段接する上司や部下とのコミュニケーションにおけるストレスの有無についても聞いたところ、部下の67.3%が上司とのコミュニケーションにストレスを感じると回答。上司の62.1%が、部下とのコミュニケーションにストレスを感じると答えており、双方ともコミュニケーションにおいてストレスを感じていることがわかった。
男性上司を持つ部下、女性上司を持つ部下それぞれに「上司に求めるもの」を聞いたところ、男性の上司には、「決断力」「コミュニケーション力」「マネジメント力」を求める一方、女性の上司に対しては、「コミュニケーション力」に加えて、「親しみやすさ」「柔軟性」「気配り力」などを求めていることが明らかになった。
続いて、部下を持つ上司に「部下に求めるもの」を聞いたところ、男性の部下、女性の部下ともに「コミュニケーション力」「前向きさ」「理解力」を求める傾向があることがわかった。男女別では、女性の上司に求めるものの傾向と同じく、女性の部下にも、「親しみやすさ」や「気配り力」を求める傾向が高いことがわかった。
さらに、自身が部下だった時と、現在の部下の違いについて聞いたところ、3割近くが「理解力が低い」「忍耐力がない」と答えるなど、考えを理解する「理解力」と、物事を推進する「前向きさ」に加えて、「忍耐力」を求める傾向があることがわかった。
そして、「理想の上司像」「理想の部下像」について聞いたところ、部下が選ぶ理想の上司像は、「部下の気持ちを理解できる」(71.1%)、「困った時に支援してくれる」(68.2%)が上位になった。
別の設問で、部下から見た「上司のやりづらい点」を聴取したところ、「言っていることが理解されない」が3割近く上がるなど、部下は本心の裏にある"裏感情"を読み取ってもらえていない様子が浮き彫りになった。
なお、上司が選ぶ理想の部下像では、「常に前向きな姿勢を見せる」(56.3%)、「仕事が丁寧」(48.2%)が上位になり、「最後まで諦めない」(46.4%)、「忍耐力がある」(42.7%)など、熱い気持ちを持って、仕事に臨む部下が重宝されていることが明らかになった。
調査結果を受けて明治大学教授の堀田秀吾氏は、不安やストレスを解消してくれたり、人間関係の悩みにヒントをくれたりする「パートナー」として「マンガ」を勧めている。
「米国の小学校教師400人以上を対象にした研究でも、80.4%が学ぶモチベーションを高めるのに役立っているとの報告があります。新たな視点・知識・知恵の源泉として活用するのもよし。ストーリーに共感したり、新しい刺激を受けたりして脳をリフレッシュするのもよし。新生活が始まるこのタイミングで、ぜひマンガを活用した『マンガーマネジメント』を試してみてはいかがでしょうか?」と堀田氏はコメントしている。
また、調査結果をもとに、女子マンガ研究家・小田真琴氏が「理想の上司キャラクター」および「理想の部下キャラクター」をセレクトし、ランキング化した。
「理想の上司キャラクター」の1位には、『ホタルノヒカリ』(ひうらさとる/講談社)に登場する「高野誠一」をピックアップ。2位には、『ベルサイユのばら』(池田理代子/フェアベル)に登場する「オスカル」、3位には『逃げるは恥だが役に立つ』(海野つなみ/講談社)に登場する「津崎平匡」をピックアップした。
「理想の部下キャラクター」では、『重版出来!』(松田奈緒子/小学館)に登場する「黒沢心」を1位に選出。2位は、『働きマン』(安野モヨコ/講談社)に登場する「松方弘子」、3位は『ハチミツとクローバー』(羽海野チカ/白泉社)に登場する「山崎一志」となっている。