お笑い芸人・はなわが19日、都内で行われたテレ玉(テレビ埼玉)の開局40周年事業記者発表会に登場し、大ヒット中の映画『翔んで埼玉』の主題歌「埼玉県のうた」の秘話を明かした。

  • “埼玉ポーズ”を決めるはなわ(左)とテレ玉マスコットキャラクターのテレ玉くん

歌詞に「海がない」「名所もない」「郷土愛もない」など、“埼玉ディス”の激しいこの曲だが、もともとは20年前に作詞作曲した楽曲だそう。それを15年前のアルバムに収録したまま封印していたと言うが、「武内(英樹)監督がいい意味でぶっ飛んでる方で、ネットで調べて発掘してくれて、『映画にぴったりじゃないか!』となってまさかの青天の霹靂でオファーを頂いたんです」と、日の目を見ることになった。

しかし、「当時はネタで事実確認もせずに歌ってたんですけど、映画はコンプライアンスもあるから『これやばいなぁ』と言われまして。ちゃんと弁護士さんも入れて、使えるネタにしつつ、クオリティが下がらないようにしたんです」と改変作業を開始。「映画の主題歌なんて千載一遇のチャンスですから、いつも以上にネタ作りに気合入りまして、埼玉県をぐるぐる回りながらネタを集めて抜粋したのが、今回の『埼玉県のうた』なんです」と、復活した経緯を説明した。

そしてCD発売が決まり、カップリング曲を制作することに。「1曲目でディスりまくってるから2曲目はフォローする歌を作ろうと思って、埼玉県の人が喜んでくれるような歌を」ということで生まれたのが、今回、テレ玉の開局40周年記念ソングに起用された「咲きほこれ埼玉」だ。

こちらも反響があるそうで、「ビビる大木さんが『めちゃくちゃいい歌だな』って言ってくれたり、ハライチの岩井(勇気)も『これはカラオケで歌いますよ』」と、埼玉出身芸人たちが反応。曲作りのため、後輩と一緒にドライブしてネタを集めるうちに「埼玉のことが大好きになりました」と愛が深まったそうで、記者発表会ではこの2曲を披露した。

かつて、出身地の佐賀をテーマにした「佐賀県」が大ヒットしたはなわだが、実は生まれは埼玉県。「埼玉には2歳までしかいなかったんで、記憶ないんです。その後、千葉県の我孫子市を経由して、佐賀に行ってるんです。本籍は東京(笑)」と、いろいろゆかりの地があるそうだが、「出生地って特別で、埼玉県に仕事で行ったりすると、『この街に親が住んだことによって僕が生まれたんだな』って考えるようになりまして、ここ数年、埼玉県に恩返ししないといけないなとずっと思っていたんです。それで今回チャンスが来たので、運命のような気もしてるんです」と、しみじみ語った。

そんなはなわは、8月23日にメットライフドームで行われるプロ野球「テレ玉スペシャルナイター」の西武×楽天戦で始球式を務めることが決定。「関口メンディーには負けたくない」と、早くも闘志を燃やしていた。