iPad miniとiPad Airの新製品発表というサプライズを提供したAppleが、来週 (3月25日~)にプロダクティビティツール「iWork」のアップデートをリリースする。日本ユーザー待望の縦書きサポートがワープロアプリ「Pages」に追加される。

Pagesの縦書き機能は、日本語、中国語、韓国語においてPages書類の本文、テキストボックスや図形の内部で使用できる。日本語では縦書きテキストの新しいテンプレートが3種類用意される。

  • iWorkが縦書きに対応

    iPadではコンテキストメニューで「縦書きテキストをオン」を選択

  • 縦組み状態の本文

    書類の本文が縦組みに変更される

  • 数字の向きを変更するメニュー

    縦書きテキストをオンにした状態で横向きになった数字には「横方向に回転」を選択

  • 縦組み内の数字を縦中横に

    縦組みの文書の中で、横組みで数字が表示されるように変更

  • 「振り仮名」を付けるメニュー

    漢字を選択してコンテキストメニューから「振り仮名」を選択

  • ふりがなの設定ウィンドウ

    振り仮名の設定ウインドウからふりがなを追加する

Pagesでは他にも、「目次ビュー」を使って長いPages書類でも簡単に目的のセクションに移動できるようになる。これまでMac版のみの提供だった文書作成書類に目次を挿入できる機能、書類タイプを切り換える機能がiOS版にも追加される。

今回のアップデートのもう1つの大きな強化点がプレゼンテーションアプリ「Keynote」のアニメーション機能だ。iOS版でもKeynoteのアニメーションエンジンをフル活用できるようになり、新しいインターフェイスを通じて、回転、移動、拡大・縮小、不透明度の変化といったアクションビルドを追加できる。iOS版では、指もしくはApple Pencilを使ってパスを描きながら簡単にスライド内でオブジェクトのアニメーションを作成可能。iOS版およびMac版で、スライドをアニメーションGIFとして書き出してグラフィック素材として共有できる。

  • Apple Pencilを使ってアニメーションを作成

    Apple Pencilでパス (軌道)を描いて、オブジェクトを動かすアニメーションを作成

表計算アプリ「Nubmers」は、iOS版の拡大率が最大400%になり、行・列のサイズ調節のインターフェイスが改善される。カンマ区切り、タブ区切りテキスト (CSV、TSV)の読み込みが改善され、他のプログラムからのデータ読み込みの精度が向上する。

3つのアプリケーション共通の変更点は3つ。グループ化されたオブジェクトを共同制作中でも編集でき、また最大ファイルサイズが2GBに拡張された。iOS版で、カスタム作成した図形、テンプレート、テーマを保存できるようになり、iCloudを通じてMac版との間で同期できる。また、プレースホルダーを作成することで、ドキュメントやスプレッドシート、スライドのフォーマットを崩すことなく画像を置き換えられるようになる。