新生活に向けて新しいパソコンを買いたい人で、古いパソコンの処分方法のひとつとして「売却する」を検討している場合、どうすれば少しでも高く売れるかは悩みのタネだろう。最終回の今回は、どこで売るのがいいかを考えてみよう。

どこで売るのが一番いい?

マシンを高く売る準備ができたら、いよいよ売却先を決めよう。まず考えつくのが中古PCショップや家電リサイクル店。買取価格はさほど高いわけではないが、すぐに現金化できるのが魅力だ。ただし家電リサイクル店は買取価格がかなり低いので、専門の中古PCショップを使った方が少しは高く売れるだろう。

  • 専門店はすぐに換金できるのが魅力。またオンラインで申し込み、宅配で買取してくれるなど、直接訪問しなくてもいいケースも多い

続いて「Yahoo! オークション」や「メルカリ」などのネットオークションだ。オークションでは相手との交渉によって値段が決定するため安定しないものの、状態がよい場合は専門店の買取よりも高く売れる可能性がある。おおよそ、中古店の買取価格と販売価格の中間点といったところだろう。また壊れた本体(いわゆるジャンク品)の場合でも、パーツ取りのために買いたいという人がいるのもオークションのユニークなところ。一方、高く売るには写真の見栄えをよくするなどのテクニックが必要だったり、対人の取引になるためトラブルが発生する可能性もあるのに加え、必ず落札されるとは限らないなど、即座に換金したい場合にはあまり向いていない。1円でも高く売れることに賭けたい人や、普段からそういったサイトを使っている人向けだ。

  • オークションでは比較的高値を狙えるほか、ジャンクでも売却できる可能性がある(もちろん極めて安くなるが)。上級者ならパーツ売りという手もあるが、リスクも伴う

Macに限定されるのだが、購入時に下取りに出すという選択肢もある。これはAppleからMacを購入する際に古いMacを下取りに出すと、その金額をApple Storeで使えるポイントとしてもらえるというもの。このポイントはApple Store(オンラインを含む)で次のMacやiPhone/iPad/Apple Watchなどを購入する際の原資にできる。

  • Appleの買取「Apple Give Back」はApple Store専用のギフトカード、または直接割引となる。汎用性には欠けるが、リサイクルなど社会全体のことを考えると悪くはない、かもしれない

次にMacを購入するのが決まっており、BTOでメモリを増やしたいなどの目的がはっきりしている場合や、SIMフリー版iPhoneを安く購入したい人には魅力的なサービスだが、買取金額そのものは中古PC専門店と大差なく、用途も限定されてしまうのが悩みどころだ。ちなみにiPhoneやiPadなども買取対象に入っており、効率だけ考えるとそちらのほうが高く買い取ってくれる場合もある。上手に利用しよう。

なお、家電量販店などで中古販売も行っている場合、メーカーを問わず下取りしてくれるところもある。この場合、現金での買取のほか、その販売店の専用ポイントで支払われることもあり、若干だが現金買取よりお得なケースもある。そのままその販売店で次のパソコンを買うなら、こうしたサービスを利用するのもいいだろう。

結局どこで売ればいいのか、というのは条件によっても異なるので一概には決めづらいが、用途がハッキリしているならAppleの買取、それ以外なら中古PC専門店か量販店の下取りサービスが一番安心できるだろう。いずれの場合でも、あまり高く売れるという期待はしない方がいい。

ちなみに筆者の場合、愛用中のMacBook Air 2012(7年前のモデルだ!)のAppleでの買取上限価格が1万2,000円だった。販売価格が9万8,000円くらいだったので、まだ10%以上の価値を維持しているとも言えるが、このまま次のマシンのメモリ代に化けさせるかどうか、思案中だ。読者の皆様はくれぐれも後悔しない手放し方を選んでほしい。