漫画家の久保ミツロウが、3日に東京・フジテレビ湾岸スタジオで開催されたトークイベント『久保みねヒャダこじらせライブ VOL.17』の昼公演で、バラエティ番組『ポツンと一軒家』(ABCテレビ・テレビ朝日系)の良さを熱弁した。

  • (左から)能町みね子、久保ミツロウ、ヒャダイン

久保、エッセイストの能町みね子、音楽プロデューサーのヒャダインによる同イベント。この日のトークではまず、3人が熱いテレビ論を繰り広げた。

そんな中、「みんなが興味のある局地に行って何か取材する系の番組がいろいろある中で、『ポツンと一軒家』がヒットという話は、『どうなんかなぁ』って思ってたんです」という久保。しかし、「たまに見るようになって、だんだん気持ちが良くなってくるんですよ」と、心境に変化が生じたという。

具体的に「ああいうロケ系のものって好きっちゃ好きなんですけど、ストレスがたまる時があるんです。『テレビ局の人がそういう取材の仕方したら迷惑かかるんじゃないの!?』とかそういう感じ。でも、『ポツンと一軒家』のスタッフの取材スキルがめっちゃ高いんですよね。訪問販売やったら死ぬほど布団売れると思う」と説明。

「そういう人が少ないところに突然取材にアポなしで行くわけだから、みじんも感じ悪かったらやっぱり態度を硬直化するわけじゃないですか。もうね、うまい。必ずテレビ朝日の番組だっていうのを明確化して、無理なお願いを急にするのではなく、うまくスッて入っていく」と絶賛しながら、「最低限は自分たちだけでやろうとするんだけど、そこで心を開いた地元の人は『案内するよ』とか言ってくれたりとか、回を重ねるごとに『ポツンと一軒家、知ってるよ!』みたいな感じになってる。日本中の僻地に住んでる人が『うちに来るかも…』っていう気持ちになって、どんどん日本全体が温まってるっていう感じもするんですよ」と、大きなムーブメントを予感した。

また、取材対象が心を開いてくれる背景を「芸能人を一切投入せずにプロの取材スタッフでやってるせいなのか、絶対小馬鹿にしない。わざとらしくもしないし、ちゃんとその家の歴史に興味を持って放送するというのを徹底していて。それを重ねることによって『うちに来てもこの人たちにはいろいろ話せるな』とか、みんながだんだんシミュレーションされてる」と分析し、「見ている側も気持ちがいいと思うようになってきたんですよね」と、ハマることになった要因を語った。

一方で、久保は「(放送で)使えないのも多いんじゃないかなと思うんですね。Twitterでも書いてる人がいたんだけど、死体を埋めてる人とか『ヤバい!』と思ってるはず。そういうのは放送できないと思うけど、いっそフィクションで、せっかくテレ朝なんだからサスペンスドラマとコラボしてほしい」と要望。能町も「“ポツンと一軒家殺人事件”ですね」と乗っかり、ヒャダインは「いいですね。AVはもう制作にかかってると思いますけど(笑)」と予測していた。

こうして、フジテレビでテレ朝系の『ポツンと一軒家』を熱弁した久保。「テレビの話するのは楽しいですね。ずっと家で1人で見てるから(笑)」と、会場と共感できたことに満足していた。

この模様は、フジできょう16日(深夜3:00~4:00)に放送。次回のライブは30日、その次の平成ラスト回は4月20日に開催される。