ソニーの新製品“グラスサウンドスピーカー”「LSPX-S2」、その発売を記念したミニライブイベントが開催されました。ミュージシャンの土岐麻子さんがステージに上がり、26台(!)のグラスサウンドスピーカーと一緒にライブ演奏を繰り広げました。
LSPX-S2は、一見するとスタイリッシュなLEDライトのようにも見えますが、実はれっきとしたハイレゾ対応のワイヤレススピーカーです。しかもタテに伸びる筒状の有機ガラスは、ガラスそのものが振動してクリアな高音を奏でるスピーカーの役割を果たしています。
亜鉛ダイキャスト製の頑丈なベースユニットの中には、35mm口径のウーファーユニットが内蔵されていて、定位感の充実した中域を再現します。本体のボトムに配置したパッシブラジエーターによる低音も肉厚。コンパクトなサイズから想像もできないほど力強い音を鳴らし切ります。LSPX-S2の特徴については、ニュース記事『ガラス管からイイ音でるぞ! ソニー「グラスサウンドスピーカー」』も合わせてチェックしてみてください。
この日のステージで素敵な歌をうたってくれた土岐麻子さんは、2018年にリリースしたアルバム「SAFARI」も絶好調。澄み切ったクリスタルボイスと独特の世界観を持つ作品には、ポップスやジャズをはじめとする多彩な音楽のエッセンスが詰め込まれ、多くのファンを魅了しています。
ハイレゾ配信にも積極的な土岐さんの作品は既に「SAFARI」をはじめ、多くの作品がCDを超える高音質なハイレゾ版として提供されています。SpotifyやApple Musicなど人気の音楽配信サービスでも土岐さんの作品がいくつも見つかるので、ぜひ聴いてみてください。
今回、土岐さんはアルバム「SAFARI」から、『mellow yellow』『Flame』などバラードを中心に3曲をしっとりと歌いあげてくれました。26台のスピーカーで構成されたバンド「The Glass Sounds」との息もぴったり。MCでも土岐さんは「色んな楽器が演奏できるし、コーラスもこなす。優秀でとても頼もしいバンドメンバー」をほめ称えていました。
筆者もこの日はいちオーディエンスとして、土岐さんとThe Glass Soundsの演奏を客席で楽しみました。
26台のLSPX-S2が奏でるサウンドのリアリティは圧巻。アコギやピアノの音がボーカルを引き立てながら前に出てきて、エレキベースの低音がどっしりと足場を固めます。ドラムスはスネアの粒立ちが小気味よく、ハイハットのきめ細かい余韻の粒子感に暖かく包み込まれるような体験を楽しみつくしました。LSPX-S2のサウンドに土岐さんの声が絶妙にマッチしていたと思います。
土岐麻子さんはライブ演奏後のトークショーにも参加。LSPX-S2の開発に携わったソニービデオ&サウンドプロダクツの鈴木伸和氏と、プロダクトデザインを担当したソニー・インタラクティブエンタテインメントの森澤有人氏と一緒に新製品の魅力を語り合いました。
ソニーの鈴木氏も土岐さんのステージを絶賛。「LSPX-S2は生楽器の雰囲気も再現する音を目指してチューニングしてきた。土岐さんのボーカルを引き立てながら、よいパフォーマンスが発揮できたと思う」と安心した様子でした。
LSPX-S2のデザインについて、土岐さんは「持ち運べるコンパクトサイズが魅力。家のどんな場所に置いても、音もデザインも心地よく馴染んでくれると思う」とコメントしていました。LSPX-S2にはLEDライトがゆらゆらとロウソクのようにゆらめく「キャンドルライトモード」も載っています。ソニーの森澤氏は「キャンドルライトを意識しながら、音に沿った光の効果を楽しんでもらえるようにデザインした」と開発背景を振り返りました。
トークセッションの最後に土岐さんは「今日はとてもよいムードの中で気持ちよく歌うことができた。また機会があったらぜひThe Glass Soundsとライブで共演してみたい」と語り、共に演奏した“相棒たち”の姿を微笑みながら愛おしそうに見つめていました。