東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会まで残り500日となった3月12日、都内各地で様々な関連イベントが開催された。
日本オリンピック委員会は、日本橋三井ホールにて特別記念公演「日本橋 meets オリンピックコンサート」を開催。ゲストにウエイトリフティングの三宅宏実さんを招いた。親子連れを含むたくさんの来場者で、会場は満席となった。
オリンピックの感動が蘇る
大型スクリーンにオリンピックの感動シーンが流れる前で、フルオーケストラが70分の熱演を繰り広げた。管弦楽はTHE ORCHESTRA JAPAN、指揮は園田隆一郎氏で、ゲストアーティストとして平原綾香さんが招かれた。
プログラムは、ジョン・ウィリアムズの「オリンピック・ファンファーレとテーマ」、アマンダ・マクブルームの「The Rose」、チャイコフスキーの交響曲 第4番から終楽章、ホルスト作曲・吉元由美作詞・宮川彬良編曲の「Jupiter」(フルオーケストラバージョン)、ワーグナーの歌劇「タンホイザー」序曲、スピロ・サマラの「オリンピック讃歌」。
世界を魅了した2016年リオデジャネイロオリンピック、まだ記憶に新しい2018年平昌オリンピックから選り抜かれた映像の数々が映し出されると、オーケストラ演奏との相乗効果で、感動が鮮やかに蘇った。
途中、ゲストのトークコーナーには、ウエイトリフティング 女子48kg級の三宅宏実さん、JOCエリートアカデミーのレスリング 榊流斗さん、尾﨑野乃香さん、鏡優翔さんが登壇。三宅さんは「ウエイトリフティングは中学3年生から始めました。
それまでは、母が教えるピアノ教室の生徒でした」と意外な過去を告白。2000年のシドニーオリンピックで感動したことがきっかけで、アスリートの道を歩むことになったのだという。
「アスリートにとって、モチベーションはメダル。皆さんの応援が力になります」と三宅さん。これまで4大会連続でオリンピック出場を果たしてきたが、東京2020大会への出場も目指していると明かした。
コンサート後の囲み取材では「500日はあっという間なので、1日1日を大事にしながら向かっていけたら。今年1年は大きな大会が続くので、怪我なく乗り越えていきたいです」と話していた。
コンサートは同夜に2回、同じプログラムで行われた。筆者が演奏を聞いた第1回公演の総入場者数は394名(運営側の発表による)。なお会場には、保護者同伴の中高生の姿も多く見受けられた。
スポーツ競技に取り組んでいる子どもたちにとって、音楽とともに過去のオリンピックの名場面を振り返ることのできる貴重な機会になったことだろう。