◆本記事はプロモーションが含まれています。
【この記事のエキスパート】
芸術大学教員/DIYアドバイザー:野口 僚
徳島県の家具メーカーにて木製家具の製造に携わり、機械加工、仕上げ、組み立て、塗装など木工全般と家具製造ノウハウを培いました。
その後東京では業界新業態の体験型DIYショップで店長として勤務。店頭ではお客様の相談に乗りつつ、一人一人にぴったりのDIY用品を提案してきました。
同時にDIYレッスンの企画と講師を行い、日本のDIY文化発展のために努めてきました。
現在は大学のデザイン学部の助手として大学内工房に在中し、
学生に対しデザインやモノづくりの手法などを主に教えています。
DIYやガーデニングなどでとても活躍するノコギリ。切りたい材質に注目して、その材質に合ったノコギリを探すことが大切です。本記事では、ノコギリの選び方、ユーザーのイチオシ、エキスパート、編集部が厳選したおすすめ商品をご紹介! 自分に合ったノコギリを入手して、DIYやガーデニングなどに生かしてくださいね。
大前提:ノコギリは切りたい材質で選ぼう
【エキスパートのコメント】
ノコギリはカットしたい素材によって、選択すべき刃の材質や刃の角度などが変わってきます。
素材にあったノコギリを使用せず切り込みを入れようとした場合、ノコギリ刃自体を傷めてしまうだけでなく、カットする材料も割れたり、無駄なキズがついてしまったりするなど失敗してしまう原因になるので注意が必要です。
木工用、生木用、竹用、プラスチック用、金属用、解体用などさまざまな種類があるので、自分のカットする材質とマッチしたノコギリを購入しましょう。
ノコギリの選び方
それでは、ノコギリの基本的な選び方を見ていきましょう。ポイントは下記の4つ。
【1】切りたい材質
【2】鋸目の粗さ
【3】縦引き鋸と横引き鋸
【4】替え刃の有無
上記の4つのポイントをおさえることで、より具体的に欲しい機能を知ることができます。一つひとつ解説していきます。
【1】ノコギリの主な種類と用途をチェック
まずは、ノコギリの種類と用途から解説いたします。種類がわかれば、作りたいものや使い勝手に合わせて選ぶことで、作業もはかどりますよ。
替え刃式ノコギリ
刃物の部分だけを取り替えることができるノコギリ。
切れ味が悪くなったときや材質に合わせて切りたい時に、手軽に替え刃を変更できるため、便利で低コストに収まる商品です。
両刃ノコギリ
両刃ノコギリは、縦引きと横引きの両方の刃を備えたノコギリです。
昔は両刃ノコギリが一般的でしたが、最近では横引きが主流となり、片刃ノコギリが多く見られます。
弦掛けノコギリ(弓のこ・ハンドソー)
弦掛けノコギリは、身近な例で言えば糸のこのように、弦を張ったように細い刃を取りつけるタイプのノコギリのことです。刃が細いため、曲線に切り進むことができ、繊細な木工などに広く使われています。
木ばかりでなく、刃を専用のものに変えることで、プラスチックや金属の板も切ることが可能です。糸のこのほかには、弓のこやハンドソーなどがこのタイプです。
アゼ挽きノコギリ
板を途中から切り抜くときに使われる、特殊な形のノコギリをアゼ挽きノコギリと言います。刃の先が丸くなっていて、板の途中からでも垂直に立てて切ることができるタイプのノコギリです。
最初に一般的なノコギリを使っていたが問題なかった場合、ひんぱんに板を切り抜く作業をしているな、と感じたら、アゼ挽きノコギリの導入も検討してみると良いでしょう。
折込みノコギリ
折りたたみノコギリとも呼ばれます。刃の部分を折りたたんで柄の部分に収納できるノコギリでケースも必要ありません。形はナイフに似ていて細めの刃で、さやのなかにおさまる形です。しまい方も簡単でコンパクトな形になるので携帯用にちょうどよく、刃が出ていないので、安全に運べるのが特徴。
多くの場合は折りたたむ内側のみに刃がついています。さまざまな形や大きさのものがあるので、自分が使いやすい形のものを選んでください。
挽き廻しノコギリ
とても細身の刃を持つノコギリ。板に突き立てて、思いどおりの曲線を切り進むために使います。糸のこの場合、構造上どうしても端から切り進まなくてはいけません。しかし、挽き廻しノコギリならそんな心配もなく、途中から穴をあけて、そこから曲線の切り抜きを進めていけます。
弦掛けのノコギリと同様に、工芸や芸術などの分野で活用されているノコギリです。
導突ノコギリ
片刃のノコギリで、刃の反対側には刃を補強する背金がついています。
ノコギリの歯がきめ細かく、刃の厚さも薄いため、切断後の断面がなめらかになります。
【2】鋸目の粗さをチェック
ノコギリの刃は商品によって、刃ひとつひとつの深さやピッチ(刃と刃の間のこと)が異なっています。刃が大きくピッチが広いノコギリは切りくずが詰まりにくく切断効率が高いですが、仕上がりが粗かったり精密作業に不向きです。一方で、刃が小さくピッチの狭いノコギリ刃は、切断面が比較的きれいで精密な作業が得意な反面、切断効率は落ちます。
素材の硬さや粘りなどによって適切な鋸目の粗さは変わってきますが、基本的には商品説明やパッケージなどに適した素材の記載がされているので確認をしましょう。
【3】縦引き鋸と横引き鋸をチェック
木材には繊維方向の流れによって、縦方向と横方向が存在します。木材の木目に沿って切る方向を縦引き、木目に対して垂直に切る方向を横引きと言います。
このふたつは用途によって刃の形状が異なっており、縦引きは繊維をかき出すような粗い刃の形状になっており、横引きは繊維を断ち切るように刃のひとつひとつが小刀のようにこまかく角度がついています。
DIYでは横引きを使用することが多く、縦方向のカットも横引きノコ刃であれば、効率は悪いですがカットが可能です。もし1本だけを購入する際は横引きノコ刃の方が汎用性がありおすすめ。
【4】替え刃の有無をチェック
ノコギリは木材のヤニや節などによって刃が傷み、切れ味が落ちてしまうことがあります。さらにメンテナンスを正しくおこなわなければ、さびて切れ味が悪くなってしまうでしょう。
刃部分は小さな刀が大量についているような形状のため、慣れていない人だと刃研ぎに労力がとても必要になります。現在では、刃物部分だけを取り替えることができるDIY用の替え刃式のノコギリが増加しています。これを使えば、切れ味が悪くなったら替え刃だけ購入すればいいので低コストですみます。
また、持ち手と刃の接合部分の形状が適したものであれば、刃物部分だけを数種類購入し、用途によって適切なものに取り替えることができるので、経済面と収納面でも便利となっています。
エキスパートのアドバイス
【エキスパートのコメント】
スムーズで綺麗なカットは商品選びにかかってくる
ノコギリは大工や職人、林業の方が使うイメージが強いですが、現在ではDIY専用の用途で細分化された商品が数多く販売されています。
刃の材質、刃の粗さ、柄の形状など様々な工夫がなされているため、用途にあったノコギリを使用することで初心者の方でもストレスなく切断作業をすることができます。
手ノコギリは音も小さく電源もいらない家庭内でも使いやすい工具で、使いこなせればDIYライフの強い味方になります。作業に適したぴったりのノコギリを選びましょう