住環境研究所は3月11日、「睡眠状況に関する実態調査」の結果を発表した。調査は1月11日~21日、首都圏1都3県および山梨県在住の30~70歳代のセキスイハイム入居者1万4,000名を対象に、Webアンケート方式で行われた。有効回答数は829名。

  • 睡眠不満の内容

    睡眠不満の内容

睡眠に対する満足度を調査したところ、34%が不満を持っており、特に、中年層(30代、40代、50代)ではそれぞれ4割を超える結果となった。

具体的な悩みを聞くと、「日中に眠気がある」(80%)、「夜中に目が覚めてトイレに行く」(75%)、「睡眠時間が足りていない」(67%)が上位に。不満層では「睡眠時間が足りない」(91%)が9割に達し、次いで「日中に眠気がある」(88%)、「起きた時すっきりしない目が覚めない」(83%)と続き、睡眠不足に関する悩みが多く挙がった。

また、不満層の中でも高齢者の回答に注目すると、「夜間に目が覚めてトイレに行きたくなる・トイレに行く」(93%)、「夜中に何度も目が覚める」(90%)、「希望する起床時刻より早く目が覚めてしまいそれ以上眠れない」(86%)が多く、年齢層によって睡眠に対する不満内容が異なることがわかった。

  • 睡眠不具合の生活状況

    睡眠不具合の生活状況

睡眠不満の内容別に生活状況を見ると、「睡眠時間が足りない」人は「朝、起きてから寝るまでの間に、二度寝、昼寝、夕寝などをしている」「平日の睡眠時間は、6時間未満である」「休日の起きる時刻は、平日の起きる時刻より2時間以上変動することがある」「休日の寝る時刻は、平日の寝る時刻より2時間以上変動することがある」において平均値を上回る結果に。

また、「すっきり目が覚めない人」でも、「休日の起きる時刻・寝る時刻は、平日の起きる時刻・寝る時刻より2時間以上変動することがある」においてポイントが高く、日常生活の不規則性が睡眠不満の原因であると考えられる結果となった。

さらに、「平日寝る時刻が2時間以上変動する」「平日起床時刻が2時間以上変動する」「休日寝る時刻が2時間以上変動する」「休日起床時刻が2時間以上変動する」が「とても当てはまる」と回答した人は、「疲労感」「イライラ感」「風邪の引きやすさ」をより強く感じる傾向にあることが明らかに。生活の規則性が乱れると身体の不調につながることがわかった。

  • 寝室の音や温熱環境と睡眠状況

    寝室の音や温熱環境と睡眠状況

次に、寝室の音や温熱の環境が睡眠に与える影響について調べたところ、中年・高齢の不満層共に音をうるさく感じる人が満足層よりも多い結果に。さらに、家全体と寝室の温熱環境についても、不満層では満足層よりも温熱への不満の割合が高くなっており、睡眠の満足度には寝室の音環境や温熱環境が関連していることがうかがえた。