新生活に向けて新しいパソコンを買いたい人で、古いパソコンの処分方法のひとつとして「売却する」を検討している場合、どうすれば少しでも高く売れるかは悩みのタネだろう。今回は具体的に高く売るための方法を紹介していこう。
高く売るには商品をよく見せよう
前回、高く売るためのポイントとして「販売時期が浅く、性能が高いこと」「正常に動作すること」「汚れや傷がないこと」「付属品や外箱が付いていること」の四つを紹介した。それでは具体的にどうしたらいいだろうか。項目ごとに見ていこう。
一つ目の「販売時期」については、購入済みの製品についてはどうしようもないのだが、今後の提案として、早めに売って買い換えるようにするのはどうだろうか。例えばMacBook Proを毎年買い換えることにして、1年で売却すれば購入額の半額くらいは取り戻せる。それを元手にして次の機種を購入すれば、買い替え時の出費額は半分くらいで済む、という理屈だ。元手に少し余裕がないとできないが、追加保証を買う必要もないし、常に最新機種を使えるという優越感も味わえるので、なかなかオススメだ。
二つ目の「正常動作」について。Macには自己診断システムが搭載されており、これを走らせることでハードウェアに問題がないか、確認できる。結構時間がかかるのだが、ユーザーが気づかない細かいところまで見てくれるので、必ず一度は実行しておこう。
三つ目の「傷や汚れ」については、傷や凹みについては素人が治すのは不可能に近いので、乱暴に扱ってきた過去の自分を罵りつつ、素直に諦めるしかない。汚れについては、ちゃんと掃除すれば相当なレベルまでキレイにできるので、しっかり掃除してあげよう。
今のノートPCは主に樹脂かアルミ合金が使われているので、全体は水で固く絞ったマイクロファイバー製の布などで拭き、汚れが取れたら乾拭きで仕上げ、という手順で構わない。本体に水が入らないよう、硬く絞るのが絶対条件だ。汚れが落ちないときはごく薄い中性洗剤水を使って拭く。なお、間違っても塩素系や塩酸系の洗剤を使ってはいけない。アルミ合金は腐食に弱いのだ(まして混ぜるのはもってのほかだ。人間は塩素に死ぬほど弱いのだ)。
キーボードのキーの隙間など、拭きにくい部分には頑固な汚れも付きやすいもの。こういう細かい部分の汚れが取れないときは、台所用のメラミンスポンジに水をつけて硬く絞り、角を使ってごく軽く、決してゴシゴシとこすらないようにして落とすといい。メラミンスポンジは研磨剤のようなものなので、下手にゴシゴシやるとアルミ合金ですら削ってしまい、テカリが出てしまうのだ。本来アルミにはNGな素材なので、あくまでそっとなでるように、爆発物を扱うかのように細心の注意を払ってほしい。
ディスプレイについては、光沢ディスプレイのモデルはいいが、非光沢モデルの場合はコーティングが剥がれてしまうので、液晶クリーナーや水拭きなど、水分を伴った掃除は厳禁。汚れの大半は指紋や唾などと思われるが、カメラのレンズやメガネ用のクリーニングクロスを使って、軽めに何度も拭うようにしよう。ゴシゴシやるのは逆効果だ。
四つ目の「付属品」についても、本体と同様に清掃しておくと好印象。特にMacに付属する白いケーブルは黒い汚れがつきやすいので、キレイに拭き取っておきたい。ここでもマイクロファイバーやメラミンスポンジが活躍する。また、外箱のシール類もきれいに剥がしたいところだが、専用のシール剥がし剤を使っても難しいので、無神経な販売店に呪詛を吐いて諦めよう。