春の火災予防運動の一環として3月2日(土)に行われた秋葉原ラジオ会館での消防演習にて、TVアニメ『炎炎ノ消防隊』で森羅日下部(シンラクサカベ)役を演じる梶原岳人と、秋樽桜備(アキタルオウビ)役を演じる中井和哉が一日消防官を務めた。

演習前に消防服に身を包んだ梶原と中井、そして作中に登場する消防庁のマスコットキャラクター・ワンワンニャインへ神田消防署長より一日消防官委嘱状が交付され、緊張の面持ちでタスキを受け取った。今回の消防訓練は秋葉原ラジオ会館2階にて火災が発生した想定で行われ、逃げ遅れた人を発見し救出、鎮火までを演習。火災現場に消防車両で駆けつけた2人は、大隊長から現場の指揮を中井、上階の確認を梶原が命じられ「了解!」と応え、続いて消防隊員の支援を任されたワンワンニャインたちも手を挙げて応えていた。

中井は指揮のため消防車両の車上へ、梶原ははしご車に乗り火災現場の内部を確認。逃げ遅れた救助者を発見し、特別救助隊が救助者に見立てた人形を背負いビルの屋上からロープ一本ですばやく地上に降下した際には、演習を見物していた人たちからも感嘆の声があがった。その後も延焼が拡大した想定で、中井が「放水始め!」と指揮棒を掲げ号令を出すと消防隊よりビルへ向けて放水が開始され、火は消し止められた。

神田消防署でのトークショーは地震体験車をステージにするという消防署ならではのシチュエーションで行われた。トークショーが始まり自己紹介を終えるとステージが揺れ始め机の下に潜るキャスト陣。阪神淡路大震災を体験したという中井は「進行上揺れるのが分かっていても何もできなかったので、家具を倒れないようにするなど揺れる前の対策が大事だと思いました。」と体験を元にコメント。

トークショーでは消防演習の感想や普段火災に対して気をつけていることなど防災についてトークを展開。演習で指揮をした中井からは「指揮している人の自信というのは凄く大事で、実際に指示をだす大隊長さんは凄いと思いました」と感想を述べた。続いて作品のトークでは物語やキャラクターの紹介が行われ、梶原は、シンラについて「緊張したり心に負担がかかったりすると可笑しくないところで笑ってしまうという特徴があります」と紹介し、梶原自身も演習の際にはしご車で高いところへ行ったときに何だかわからない笑みがこぼれてしまったとのことで、シンラの気持ちとクロスした様子だった。TVアニメの見どころについては、激しいアクションシーンや、実際に消防に関係のある設定が生かされていてリアルに描かれているところ、人の心に触れるシーンなどが挙げられた。

トークショー後には演習ではしご車に乗れなかった中井が梶原と共に、ファンに見守られながらはしご車に乗り高所を体験。最後に演習後のコメントを紹介しよう。

――演習の感想をお聞かせください

中井 演習に参加することは初めてで、実際に目の当たりにすると消防車自体の大きさや、はしごが登っていく高さに凄く迫力がありました。その中を鍛えられた皆さんが動き回る姿が非常に頼もしかったです。良い経験をさせていただいたと思います。

梶原 役を演じる中で消防士の世界を知ったつもりでいたのですが目の当たりにして身が引き締まる思いがしました。消防士さんが普段このような訓練をしているのかと思うと自分も頑張らなくてはという気持ちになりました。実際にはしご車に乗って上がってみたら想像以上に高く、風が吹くと揺れたりもして足がすくんでしまって一歩も動けませんでしたし、手すりもあるのですがそこから手を離すことが出来ませんでした。

――放送開始にあたり意気込みをお願いします

中井 消防隊を舞台にしていますが、アクションもあり可愛い女の子も登場しますし、怪しげな世界もあったりと色々な要素がある作品です。基本は「人の命を大切にする」ということですので、様々な人に刺さる作品なのではないかと思います。ぜひ期待して待っていただきたいと思います。

梶原 消防車に乗ったりはしご車に乗ったりと消防演習という一生に一度あるかないかという経験をアフレコにも活かして中井大隊長と一緒にご覧いただく皆様に楽しんで頂けるようにこれからもしっかりと演じていきたいと思います。

TVアニメ『炎炎ノ消防隊』の詳細はアニメ公式サイトにて。

(C)大久保篤・講談社/特殊消防隊動画広報課