キミの瞳が、ボクをパパにする「ママの数え歌」

子どもとの生活は、自然と家族独自の決まり事が次々に生まれてくる。

ごはんのときにはテレビ消そうね、のような家族みんなで意識している決まり事もあれば、玄関の靴の並び順みたいに、気づくといつの間にか決まっていくものもある。

小さな決まり事の積み重ねが家族になることなのかもしれないなと、同じ寝顔が同じ方向を向いて川の字で眠る妻と娘たちの姿を見て思う。そして、家族の小さなルールは、夫婦だけで過ごしていたときよりも、子どもが生まれてからの方がどんどん増えていっているような気がする。

そんな決まり事のなかでも、わが家の独特なルールは、「数え歌を歌ったら、終わりましょう」という約束だ。

例えば、歯みがきが終わるときや、お風呂を上がるとき、おもちゃで遊ぶのをやめるとき、など 「数を数えたら終わりましょう」ルールはたくさんの場面で使われる。(このルールは結構、多くの家族で使っているルールかもしれない)

わが家の定番数え歌は10までを次のように数える。「いち、にー、さんまのしっぽ、ごりらのろっこつ、なっぱはっぱ、くさったとうふ!!」

初めて妻がこの数え歌を小さな赤ん坊に歌うのを聞いたとき、思わず吹き出してしまった。ゴリラの肋骨、腐った豆腐というシュールな言葉のチョイスがあまりに子どもの歌に似つかわしくなかったからだ。