フジテレビは6日、4月改編の説明会を都内のホテルで開催。ゴールデン帯(19~22時)はドラマを除き実質無改編で、齋藤翼編成部長は「一言で言えば“定着からの進化”です」と説明した。

  • フジテレビ本社=東京・台場

今回の改編率はゴールデン帯が9.0%で、同時間帯の改編率が1ケタとなるのは、同局にデータのある1990年4月改編以降初めて。この1年で、ゴールデンは10番組を改編したが、今年1月クールのここまでの視聴率(ビデオリサーチ調べ・関東地区)を見ると、ゴールデン8.4%(前年同期比+0.9)、プライム8.2%(+0.8)、全日5.9%(+0.2)と上昇傾向にあることも踏まえ、「各番組の持っているポテンシャルをさらに伸ばし、弱点と思われる部分をリニューアルしながら、さらに上を目指していきます。今までの番組をすべてを継続させ、定着・熟成・進化させる改編です」(齋藤部長)と強調した。

齋藤翼編成部長

また、今年1月に『アオハルTV』(毎週日曜21:00~)、2月に『でんじろうのTHE実験』(毎週日曜20:00~)と、激戦区の日曜ゴールデン帯に新バラエティを2本スタートさせたが、齋藤部長は「放送回数も少なく、まだ完全ではありませんが、それぞれ試行錯誤しながらも良い芽が少しずつ出てきています」とコメント。特に、『アオハルTV』は世帯視聴率で厳しい出足となっているが、「(総合演出の)マイアミこと萩原啓太の若い才能が力強くさく裂できるように応援していきたいと思っています」と、見守っていく姿勢を示した。

なお、プライム帯(19~23時)で見ても、カンテレ制作の『噂の現場急行バラエティー レディース有吉』(4月9日スタート、毎週火曜22:00~)とドラマ以外は改編なしで、同時間帯の改編率も13.9%(18年10月24.5%)と小幅になっている。

一方で、報道番組については、昨年4月改編に導入した統一ブランド『プライムニュース』を『Live News』に刷新。1年でブランドを変えるのは“定着”とは異なるが、ゴールデンへの流入に大きく影響する夕方帯の改善が急務と判断し、加藤綾子をメーンキャスターに迎えた『Live News it!』(毎週月~金曜16:50~)などをスタートさせる。

織田雅彦報道センター編集長は「テレビ報道の原点に戻るという覚悟の現れです。生き生きとしてライブ感あふれ、時には生々しく伝えていきたい」と意気込みを語った。全日帯の改編率は17.1%(18年10月5.8%)。

  • 『Live News it!』に出演する(左から)木村拓也アナウンサー、加藤綾子、風間普報道局解説委員