大谷大学教育学部はこのほど、「幼児教育・小学校教育に関する保護者の意識調査2019」の結果を公表した。調査はネットエイジアの協力のもと、インターネットリサーチにより実施し、1,000名の有効サンプルを集計した。
親は、子どもに将来どのような職業に就いてほしいと思っているのかを聞いた。自身の子どもに将来就いてほしい職業があると回答した人(483名)の回答結果を見ると、「公務員」(39.5%)が1位となった。以下、2位「会社員」(29.6%)、3位「医師」(20.1%)が続いた。
男の子の親の回答を見ると、「学者・研究者」(17.9%)が4位となった。近年日本人のノーベル賞受賞者が増えていることなどを背景に、研究職に関心を持つようになった親が多いのかもしれない。
他方、女の子の親の回答では、「看護師」(2位、26.8%)や「薬剤師」(3位、24.7%)といった医療関係職、「幼稚園・保育園の先生」(6位、14.3%)や「学校の先生」(7位、12.1%)といった教職が上位に挙がった。
一方で、自身の子どもが将来就きたいと思っている職業があると回答した人(503名)の回答結果は、1位「ケーキ屋・パン屋」(19.7%)、2位「ユーチューバー」(8.2%)、3位「警察官」「プロサッカー選手」(同率7.8%)となり、親の希望とは違いを見せた。また、提示した選択肢のうち、「その他」は11.1%と少なくなく、職業に対する子どもの意識が多様化していることがうかがえる。
就学段階別にみると、幼稚園児・保育園児の男の子では、1位「警察官」(25.9%)、2位「電車・バスの運転士」(22.4%)、幼稚園児・保育園児の女の子では、1位「ケーキ屋・パン屋」(44.9%)、2位「幼稚園・保育園の先生」(19.2%)。カッコイイ制服姿や乗り物などに興味を持つ男の子や、おいしいケーキやパンを作る生活を夢見る女の子、身近な先生に憧れを抱く女の子が多いようだ。また、小学4年生~6年生の男の子では「ユーチューバー」(20.9%)が1位、小学4年生~6年生の女の子では「ケーキ屋・パン屋」(18.9%)が1位となった。