今回、評価記事で取り上げる製品は、LGエレクトロニクス・ジャパン(以下、LG)が2019年1月30日に発表した「LG gram 17Z990」です。これがまた「とんでもない」製品でありまして、何がそんなにとんでもないのかが、製品名にギュギュっと示されています。

「LG gram」は、LGが「薄い、軽い、でもってバッテリー駆動時間が長い」と訴求するモバイルノートPCのシリーズでありながら、「17Z990」とあるように17型ディスプレイを搭載したモデル、ということがとんでもないのであります。 日本には「名は体を表す」という言葉がありますが、まさに「名前のまま」といったとんでもないモバイルノートPCです。

あ、そういえば、いらぬお世話かもしれませんが、製品の世代を表す下3桁の数字が「990」となっておりますので、次世代製品の型番がどうなるのかが、いまから気になってしょうがありません。

  • 17型ディスプレイで重さ1.34kg、バッテリー駆動15時間超えというとんでもないモバイルノートPC「LGgram 17Z990」

さて、とんでもないとんでもないと、先ほどから繰り返し申しておりますので(第一段落を終えたばかりというのに、すでにここまでで7回も繰り返しているほど)、ここまで読んだ皆さんは「まぁーた、大げさなんだから」と苦笑しているかもしれせん。そんな皆様におかれましては、ぜひ店頭で17Z990を見かけたら手に取っていただきたいのです。

17型というノートPCとしては常識外れ、いや、最大級のディスプレイを搭載しているだけあって、フットプリント(本体サイズの幅と奥行き)は、幅380.6㎜、奥行き265.7㎜に達します。

LGが「弊社の別ラインアップにある15.6型ディスプレイ搭載モデルとほぼ同じサイズ」と説明するように、17型ディスプレイ搭載ノートPCとしてはこれでもコンパクトなのですが、それでも、13.3型ディスプレイ搭載モデルと比べたらそれなりに大きい図体です。

その見た目の大きさを視認した脳みそは、きっと体全体にその大きさに見合った重さ(それはきっとたぶん2kgから3kg近く)を持ち上げる力を出すように、と腕と足と腰に指令を出すはずです。

体力に自信のない方だったら、足を肩幅に広げて腰を落とし、膝もちょっと曲げてかがむような姿勢を取ってしまうかもしれません。私もそうしました。でもって、本体を両手で持って、心の中で「よいしょ」とつぶやきながら持ち上げたその瞬間!

「な、なんなのこれ?」

と声にならない声を出してしまうでしょう。私は出ました。

その見た目からイメージする重さとはかけ離れた「軽さ」が、17Z990が「とんでもない」モバイルノートPCであることを如実に物語っているのです。

改めて本体サイズと重さを確認しておきましょう。本体のサイズは幅が380.6㎜で奥行きが265.7㎜ありますが、高さは17.5㎜と、他のLG gramラインアップ製品とほぼ同じ薄さを維持しています。

  • まったくもって薄いボディ

本体の重さは1.34kgで、これは、13.3型ディスプレイを搭載して本体デザインを高品質にした、いわゆる「プレミアムモバイルノートPC」(具体的にはデルのNew XPS 13やHPのhp spectre x360などと同じカテゴリ)とほぼ同じです。

  • 評価用機材を実際に測ってみたらさらに軽かった

  • ちなみにACアダプタはコード込みで実測241g

日本にもLet'snote LVシリーズ(そしてその前身となるLet'snote YやBシリーズ)といった17Z990と同じ「大画面ディスプレイ搭載モバイルノートPC」というコンセプトの製品があります。

それらも最初に持ち上げると、見た目のサイズと本体の重さのギャップで「のぁ?」と声を上げてしまうのですが、Let'snote LVやYは14型で重さが1.34kgであることを考えると、それより一回りも大きい17型ディスプレイを搭載する17Z990が同じ重さというのは、やはりとんでもないことといえるでしょう。