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【この記事のエキスパート】
山岳/アウトドアライター&プロデューサー:高橋 庄太郎
1970年宮城県仙台市出身。高校山岳部で山歩きを始め、早稲田大学卒業後は出版社に勤務。
その後、フリーランスのライターに。著書に『山道具 選び方、使い方』(枻出版社)、『テント泊登山の基本』(山と渓谷社)などがあり、近年はテレビ番組やイベントへの出演も増えている。また、アウトドアメーカー各社とのコラボレーションを行なう自身のブランド「SCREES」を立ち上げ、製品開発にも取り組んでいる。
1日分の装備でトレッキングや登山を楽しむ「デイパック」。サイズやフィット感、各部のディテール、防水性などが重要です。ノースフェイスやグレゴリー、ミレーといった人気ブランドからも販売されています。ここではトレッキング用デイパックの選び方とおすすめ商品を紹介します。
サイズ(容量)、構造、防水対応、フィット感など
トレッキング用デイパックの選び方
アウトドアライターの高橋庄太郎さんの取材をもとに、トレッキング用デイパックを選ぶときのポイントをご紹介します。ポイントをおさえて気に入ったデイパックを見つけましょう。
容量の目安は15~35L、冬にはもっと大きめを
天候と目的に合わせたサイズ(容量)で選ぶ
バックパック(ザック)の大きさは「容量」、つまり「L(リットル)」で表します。小型であればあるだけ身軽に動くことができますが、レインウェアやドリンク、食料などの必要な装備類が入りきらなければ困ってしまいます。
「デイパック」は日帰り登山を主目的としており、容量の目安は15~35L。暖かい時期にしか山には行かないという方は小さめでも間に合いますが、分厚い防寒着や保温ボトルなどが加わって荷物がかさばってしまう冬には少し大きめのサイズが必要です。山中で温かい食事を作りたいという方は、クッカーやバーナーを収納する分、さらに大きめを選びましょう。
天候や目的によってトレッキングをするときの荷物量は異なります。日帰りなのか何泊するのかで、荷物の量に合ったサイズのトレッキングデイパックを選びましょう。
超軽量のデイパックで選ぶ
登山の荷物はなんとか軽量化したいもの。荷物を減らすだけではなく、デイパックそのものの軽量化にも目を向けてみることも。
ただし軽ければ軽いほどいいという訳ではありません。背中のワイヤーフレームが入ってなかったり、ショルダーハーネスが肉薄だったりしますので、必ずチェックしましょう。1kgを切るデイパックもたくさん選択肢がありますので、ぜひ超軽量であなたに合った最強のデイパックを探してみてください。
フロントアクセス、フロントポケット、ボトムコンパートメント、ハイドレーションシステムなど
トレッキングスタイルに合っている構造かで選ぶ
トレッキングスタイルによって使いやすいデイパックの構造は異なっています。フロントアクセス、フロントポケット、ボトムコンパートメント、ハイドレーションシステム、トップポケット、レインカバーがあるかどうかは使いやすさに大きく影響を及ぼします。
デイパックの細部の構造まで確認してから選ぶようにしましょう。
フロントアクセスは奥にある荷物を取り出しやすい
フロントアクセスがあるデイパックは、前面からメインコンパートにある荷物を取り出せます。とくに荷物が多く取り出したいものが、デイパックの奥のほうに埋もれてしまっている場合には便利です。
荷物が多く容量の大きなデイパックを持って行かなければいけないときは、フロントアクセスがあるデイパックを選ぶとよいでしょう。
すぐ取り出したいものを入れておくフロントポケット
デイパックの外側のフロントポケットに荷物を入れておくと、移動中でも素早く取り出すことができます。フロントポケットには、雨具や地図、移動しながら食べるもの、予備の靴ひもなどの荷物を入れておくと便利です。
移動中に何度も取り出す可能性がある荷物があるときは、フロントポケットがあるデイパックを選んだほうがよいでしょう。
ポケットがどの部分に付いているか、それがどんなサイズなのかで、トレッキング用デイパックの使い勝手は大きく左右されます。たとえば、サイドポケットが大きな形状であれば1L以上のドリンクボトルも収められますが、小さい形状だと500mL程度となります。
また、大きめのウエストポケットにはスマートフォンや登山地図が収納できるものの、大きすぎれば歩行時に腕が当たり、ストレスが溜まってしまうでしょう。また、太めのファスナーは破損しにくいですが、バックパックが重くなる原因に。反対に細めのものは軽いですが、壊れやすくなります。細部をチェックし、自分の好みに合わせて選びましょう。
初心者にも使いやすいボトムコンパートメント
デイパックの底にあるメインコンパートメントと仕切られている荷室をボトムコンパートメントといいます。移動中は取り出すことがない寝袋やテント、汚れものなどを入れておくと荷物が取り出しやすくなるので便利です。
取り出したいものが底のほうに入ってしまっても取り出しやすくなるため、パッキングに慣れていない初心者はボトムコンパートメントがついているデイパックを選ぶとよいでしょう。
歩いたまま水分補給可能なハイドレーションシステム
移動しながら水分補給がしたい方に使ってほしいのが、ハイドレーションシステムつきのデイパックです。ハイドレーションタンクにつながっているチューブを吸うと飲みものが飲めます。
わざわざデイパックのなかから飲みものを取り出すために移動をやめる必要がないため、移動中にスムーズに水分補給ができます。水分補給が必要なときに適切に補給できるため疲れにくくなり、移動ペースを維持しやすくなるでしょう。
防水カバー付属か、防水構造かなど
雨にも対応できるようにしておこう
近年のトレッキング用デイパックには、あらかじめ防水カバーが付属しているものが増えています。しかし付属していないモデルならば、別途カバーを購入する必要があります。
一方、防水素材と特殊縫製でバックパック自体をあらかじめ防水構造にし、カバーが必要ないものもあります。荷室へのアクセス部分となるファスナーには、一般的なタイプのほか止水タイプや防水タイプもあり、防水性を高めるのに貢献しています。どういった特性があるバックかしっかり見極めることも必要です。
雨蓋は雨で荷物が濡れないように守ってくれる
雨蓋は、メインコンパートメントに入っている荷物が雨で濡れることを守ってくれるカバー。また、雨蓋にはポケットがついているものが多いため、小物を入れておくことができ便利です。
天候が変わりやすい場所を移動するときは、突然雨が降ってきても荷物が濡れることを抑えることができる雨蓋つきのデイパックを選ぶとよいでしょう。
チェストストラップ、ウエストベルト、実際の装着感など
体へのフィット感が使い心地で選ぶ
自分の身体にフィットするほど、疲れも軽減されます。実際に背負ってみることもトレッキング用デイパックを選ぶ際の大事なポイントです。
チェストストラップ、ウエストベルトがあるか確認
ショルダーハーネスが外に開かないようにするためのチェストストラップ、デイパックを体にフィットさせるためのウエストベルトがあると背負っているときの安定感が増します。
また、デイパックを背負っているとき、荷重を多くの部分で分散して負担していることが望ましいです。そのためにはデイパックが体にフィットして、揺れが少ないものを選ぶとよいでしょう。
【エキスパートのコメント】
テント泊などを想定した大型バックパックは、使う方の体の大きさに合わせて、ヒップハーネスや背面の長さを複数のサイズから選ぶことができ、さらにストラップやコードの調整によって微調整もできるようになっています。
しかし、デイパックはどれも小型なので、大半はワンサイズのみです。そのために、はじめから自分の体に合うものを選ばないと、違和感を覚えながら使い続けるしかなくなってしまいます。バックパック選びは、ウェア選びと似ています。できるだけ多くのモデルを実際に背負ってみて、自分の体にフィットするものを探すのが成功のカギです。
安定感を増すベルトやサイドポケット、女性モデルも
ベルト(ハーネス)やポケットをうまく使おう!
トレッキング用のデイパックを選ぶとき、メインの収納部がどのようになっているかも大切ですが、それ以外の部分も使いやすさを判断するうえで重要です。ベルトやサイドポケットなど細かい部分に注目していきましょう。
安定感が増すベルト(ハーネス)
トレッキング用デイパックには、ウエストベルトが付いているものといないものがあります。ウエストベルトを腰にまわしてバッグを固定することで、荷物のズレを防ぐことができます。また、ウエストベルトにポケットが付いていると、コンパスや地図などよく使う小さいものをしまっておくのにとても便利です。
なお、デイパックより大きいサイズのバックパックにはウエストベルトより低い位置で固定するヒップベルト(ヒップハーネス)が付いています。これは、肩にかかる荷重を分散させて支えるためのもので、骨盤の位置に合わせて使います。ウエストベルトとは役割が違いますので、混同しないようにしたいですね。
女性専用デイパックとは
デイパックのフィット感を左右するのは、主にハーネス類の位置や大きさ、太さです。女性専用デイパックは、これらが女性の体形に合わせて作られていて、たとえば、ショルダーハーネス(肩ひも)は胸に当たりにくいように工夫されています。
まだバリエーションはそう多くはないものの、女性の方は背負い心地を試してみるのもいいでしょう。おしゃれでかわいい女性向けのデザインもたくさんありますので探してみてください。
選び方のポイントはここまで! では実際にエキスパートが選んだ商品は……(続きはこちら)