ソニー生命保険は2月28日、「子どもの教育資金に関する調査」の結果を発表した。調査は1月12日~16日、大学生までの子を持つ20歳以上の男女を対象にインターネットで行われ、1,000名の有効サンプルを集計した。
学校以外にかかる教育費は?
習い事や塾など、学校以外の教育費について調べたところ、子ども一人あたりの月平均額は1万5,170円(未就学児9,402円、小学生1万7,877円、中高生2万1,020円、大学生1万2,333円)という結果に。その割合は、2016年(1万240円)、2017年(1万2,560円)、2018年(1万4,260円)と年々増加傾向となった。
また、1カ月あたりのおこづかいの平均額は、未就学児601円、小学生1,807円、中高生5,333円。子どもの携帯やスマホ料金を「支出している」人の割合をみると、小学生の親は34.7%、中高生の親では80.2%にのぼり、未就学児の親でも16.9%いることがわかった。
次に、子どもが高校生までの親または予備校生・浪人生の親に対し、子どもの進学費用のための備えとして、月々いくらくらい支出をしているか聞いたところ、「1万円~1万4,999円」(18.9%)や「2万円~2万9,999円」(18.4%)、「3万円以上」(20.1%)が上位に。
1カ月あたりの平均支出金額は1万7,474円となり、2017年(1万2,513円)、2018年(1万5,437円)に比べ、こちらも増加傾向にあることがわかった。
教育資金はどうやって準備する?
高校生までの子を持つ親(748名)に対し、大学等進学のための教育資金をどのような方法で準備しているか聞いたところ、「銀行預金」(54.3%)と「学資保険」(50.8%)に回答が集中。大学生等の親(245名)が実際に準備してきた方法についても、「銀行預金」(60.8%)や「学資保険」(50.2%)が多かった。
全回答者に対し、大学等進学に関する意識について聞くと、親の9割が「多少費用がかさんでも大学等へ進学させたい」(86.3%)、6割が「多少費用がかさんでも海外留学や海外研修を経験させたい」(59.8%)と回答。また、下宿や寮生活よりも「子どもには自宅から通える学校を選択させたい」(54.4%)が、学業に専念するよりも「アルバイトをして学生生活の費用に充ててほしい」(55.1%)が多数派となった。
子どもに就いてほしい職業は?
子どもに目指してほしい「理想の大人」のイメージに合う有名人を選んでもらった結果、1位「イチロー」、2位「大谷翔平」、3位「所ジョージ」という結果に。「イチロー」と「大谷翔平」が選ばれた理由については、共通して、大きな夢を実現するために努力を重ねている点が支持されたよう。また、「所ジョージ」については、ライフスタイルに魅力を感じる声が多かった。
また、歴史上の人物では「坂本龍馬」が1位に。次の時代を予測できる視野の広さや、夢や目標に向かって突き進んでいける行動力などに魅力を感じ、自身の子どもにお手本としてほしいと願う親が多いよう。続く2位は「徳川家康」、3位は「織田信長」となった。
最後に、自分の子どもに就いてほしい職業を聞くと、男子の親では、「公務員」が断トツのトップに。「安定しているから」という理由が圧倒的に多かった。続く2位は「会社員」、3位には、「社会に貢献できるから」という理由から「医師」がランクインした。
一方、女子の親では、1位「公務員」、2位「看護師」、3位「医師」という結果に。また、4位には「薬剤師」がランクインしており、医療関係の仕事に就いてほしいと考える親が多いことが明らかに。それぞれの理由をみると、公務員を選んだ親は「仕事と生活を両立しやすいから」という理由で、看護師は「命の大切さを学べるから」、医師は「医療を通して、人助けをしてほしいから」といった声が多くあがった。