フジテレビ系のフィギュアスケート番組テーマ曲「ボレロ」が、20日から4夜連続で生中継される『世界フィギュアスケート選手権2019』からリニューアルすることが1日、明らかになった。
今回が4度目のリニューアルで、『世界フィギュアスケート選手権』のオープニングセレモニーで、ソプラニスタの岡本知高が初披露。プロフィギュアスケーターの無良崇人が、岡本の生歌にのせて舞うというコラボを繰り広げる。
「ボレロ」がテーマ曲になったのは、いまから10年以上前のこと。フジテレビスポーツ局のプロデューサーの「『ボレロ』を歌で表現して、テーマ曲にしたい」という発想から全てがスタートし、歌い手としても華があり、かつ壮大なイメージの楽曲を歌いこなせるアーティスト選定に取りかかり、男性の肺活量で繰り出される美しくダイナミックなソプラノ音域を歌う、ソプラニスタ岡本知高に決定した。
しかし、あまりにも有名なクラシックのオーケストラ曲というプレッシャーと、そもそもメロディや全体の構成が歌唱用途の曲ではないというハードルが、岡本や楽曲制作チームを悩ませたという。
そんな苦難を乗り越え2006年、歌詞にドイツ語をつけるという前代未聞のチャレンジに試行錯誤しながら、編曲は、大河ドラマなども手掛ける渡辺俊幸が担当し、「ボレロ」第1弾が完成した。それから、2010年には澤野弘之が第2弾を、2014年には高見優が第3弾を、と数々の有名編曲者が手掛け、今回は、ドラマ『絶対零度~未然犯罪潜入捜査~』(フジ系、18年7月期)や、朝ドラ『わろてんか』(NHK、17年度下半期)、さらにモモクロへの楽曲提供などを手掛ける横山克が担当した。
新「ボレロ」の印象について、岡本は「実は、自分の中ではもう新たなバリエーションの『ボレロ』は難しいんじゃないか…、『ボレロ』は卒業かな…、と思っていたところ、また新たにチャンスを頂けて、しかもでき上がってきたアレンジがこれまでにない斬新なもので、歌っていてとても気持ちが良いです」と感想。「ただ、これまでに比べて声楽的なテクニック面、リズムの捉え方がダントツ難しく、久しぶりに音楽を数学的に捉えました。頭の中で1回考えて、しっかり自分の体に吸収できないと歌えなかったです」と、一筋縄にはいかなかったそうだ。
無良崇人との共演については「彼が17歳の時アイスショーでご一緒以来、仲良くさせていただいているのですが、1対1で共演したことはなかったので、今回はとても楽しみです! そして、やり直しができない生の大舞台で、さらに大熱気のフィギュアスケートファンの中で歌わせていただくことは、緊張の方が大きいですが、会場の皆さんが僕にもいつもたくさんの拍手を送って下さるので、それを味方につけて頑張りたいと思います!」と意気込んでいる。
『世界フィギュアスケート選手権』の放送スケジュールは、20日(18:30~21:00)が女子ショートプログラム、21日(18:30~21:00)が男子ショートプログラム、22日(18:30~21:55)が女子フリー、23日(18:30~21:30)が男子フリー。