ジャーナリストの池上彰氏が、最近大きな話題になっているニュースの数々、そして今さら「知らない」とは恥ずかしくて言えないニュースの数々を分かりやすく解説するテレビ朝日系番組『池上彰のニュースそうだったのか!!』。23日(18:56~)の放送では、平成30年の間に日本が下してきた「決断」について解説した。
同局の丹羽敦子プロデューサーは「特に今回は"生活に深く関わるネタ"をピックアップしています。『言われてみれば変わったな』ということについて、『その裏にはこんな決断があったのか!』と驚いていただけたのではないでしょうか」と放送を振り返る。
池上氏との放送前の打ち合わせでは、テレビのデジタル化の話で盛り上がったという。「今は地上デジタル放送でハイビジョンを見ていただいていますが、昔NHKでやっていたハイビジョン放送はアナログだったんですよね。20年くらい前からNHKはBS放送を始めていて、『すごくきれいだなぁ』と会社で見た覚えがありますが…。驚いたのはそのアナログハイビジョンの研究が、池上さんがNHKに入社した時(1973年)にもう始まっていた、ということですね。池上さんも『新入社員の研修で初めてハイビジョンを見て、あまりのきれいさにびっくりした』とおっしゃってました」(丹羽P)。
そして放送では、実用化される際にアメリカの展示会で紹介され、当時のレーガン大統領が「カラー放送と同じくらいの進化だ!」と絶賛したというエピソードが紹介された。しかしこの話には続きがあるとのこと。
丹羽Pは「実は池上さん、NHKの社会部時代で、東京からわざわざアメリカに派遣されて、その展示会を取材されていたんです。でも展示会のことなんて全然ニュースとして取り上げてくれないから、ちょっと会場から離れてサボっていたそうなんです。そんな時にレーガン大統領が予定外にふらっとNHKのブースにやってきて、まさかの大絶賛発言をしたことで、東京のNHKから『原稿にしろ』と言われてものすごく困ったと」と笑顔で明かす。
さらに丹羽Pは「その場にいた技術担当の記者さんと一緒に原稿にしたそうですが…。池上さんでもサボることあるんだなと(笑)。普通の人間でよかったです。結局、その場にいなかったことがバレて怒られたそうですよ」と話した。
また、「その他、池上さんが熱かったのは勤労統計不正の問題ですね」と言い、「『統計というのは国の方針を決めていくために、本当に大切な、なくてはならない資料なのに、日本ではないがしろにされている』と。『地味で目立たない作業で、"出世"とか"花形"といった言葉からほど遠いイメージも強いだけに、人数も予算もどんどん削られて…その結果、こういった大切な統計でも間違いや不正が起こってしまう』と、打ち合わせから本当に熱く語られていました」と振り返る。
そんな池上氏が今もっとも注目しているのが、今週行われる2回目の米朝首脳会談。3月2日(18:56~)は生放送で、米朝首脳会談について基礎から解説する予定だ。