春の新生活に向けて動きだす時期がやってきた。新たな環境に向けてパソコンやスマートフォンも一新しようと思っている人も多そうだが、これまで活躍してくれた愛機はどうすればいいのだろうか?

パソコン捨てるのもタダじゃない……なら、売っちゃおう

新しいパソコンを買うとなると、悩みどころは前のパソコンの処遇だ。古いパソコンも、故障などイザというときのバックアップとして取っておくと便利ではあるのだが、住宅事情などでそうもいかない、という人も多いだろう。

古いパソコンの処分方法としては、(1)他人に譲渡する、(2)ゴミとして廃棄する、(3)中古ショップなどに売却する--などの手段が考えられる。このうち(2)の廃棄については、パソコンの場合、捨てるとなると3,000円以上のリサイクル料金が必要になるので、余計な出費を控えたい人はあまり選択したくないだろう。となれば、(1)か(3)が賢い選択と言えそうだ。

  • どんな古いパソコンでも、壊れていても無料で回収してくれるリサイクル専門業者もある。ちなみにパソコン本体が3,000円、CRTディスプレイ一体型PCは4,000円だす

現実問題として、パソコンを中古ショップに売っても大した金額にならないことが多い。とはいえ、それでも次のパソコンを買ったり、引っ越し代金の足しにできるなら、少しでも高く売りたいというのが人情だ。

高く売るにはどうしたらいい?

それでは、中古パソコンを高く売るための必須要素からおさえていこう。第一に、当たり前のことなのだが、その機種が発売されてからの時期が短ければ短いほど、つまり新しいパソコンであるほど高く売れるという点だ。さらに加えると、性能も高い方が高く売れる。Celeronなどを搭載したローエンドPCは安く買えるが、ほとんど二束三文でしか売れない。

もう一つ加えると、Windows PCは購入後の値下がり率が非常に高い。その点、Macは比較的高値のまま推移する。あくまで大まかなイメージだが、MacもPCも、買った瞬間に売却価格は購入費の半額になり、Windows PCは1年おき、Macは2年おきに半分ずつになると考えるとわかりやすい。つまり10万円で買ったPCは、その年のうちは5万円、Windows PCの場合は翌年に2万5,000円、2年後に1万2500円になるのに対し、Macは2年後は2万5,000円、4年後は1万2,500円……という感じだ。もう買ってしまった場合はどうにもならない事項だが、参考にしてほしい。

第二は「正常に動作する」ということだ。これも当たり前だが、壊れているパソコンに大枚を叩いてくれる人はいない。最低限、動作チェックだけはしてから売りに行こう。システム診断や動作チェックについては売却を前提としていなくても、普段からトラブル予防の意味も兼ねて、定期的に行っておくと良い。

三つ目は、傷や汚れが少ないこと。少なければ少ないほど高く売れる。大事に使ってきて傷や凹みはないという場合でも、買取窓口で汚れを指摘されると大幅に査定額が下げられてしまう。必ず売却前に、自分の手で隅々まで清掃しよう。

四つ目は付属品や外箱が揃っていることだ。付属品のうち、電源アダプターは必須(ノートPCの場合)。インストールメディアなどは、場合によってはなくても問題ないこともあるが、これも揃えておくのが基本。外箱(化粧箱)はあれば買取金額が上乗せされるケースもあるので、できるだけきれいなまま、大事に取っておきたい(といっても+1,000円くらいの上乗せだが)。外箱にベタベタとシールを貼ってしまう販売店は、わざわざ商品価値を下げているようなものなので、海よりも深く反省してほしい。

次回は上記のような条件を知った上で、どのようにすれば少しでも高く売れるかを考えてみよう。売却するときだけでなく、快適にパソコンを使えるようになるヒントにもなるので、できれば普段から行ってもらいたいことばかりだ。