i-plugはこのほど、2020年卒の学生向けに行った「働き方」に関する意識調査の結果を発表した。調査は1月17日〜2月4日、2020年卒予定の学生(計528名)を対象にインターネットで行われた。今回は、2017年(2018年卒向け)、2018年(2019年卒向け)に続き3度目の調査となる。

社内の雰囲気を重視

  • どのような企業に魅力を感じるか(複数回答)

「どのような企業に魅力を感じるか(複数回答)」を聞いたところ、「社内の雰囲気がよい」は4分3以上を占め、3年連続で1位となった。「成長できる環境がある」(昨年2位)は8ポイントダウン、「将来性がある(昨年3位)」は4.8ポイントダウンと順位を下げた。

一方で「給与が良い」や「完全週休二日制」などが上位に入り、働く時点での条件に魅力を感じている学生が多いと考えられる。

残業の有無より「どのような社員が働いているか」

「働き方について気にしているポイント(複数回答)」は、2018年卒、2019年卒に1位だった「時間外労働やサービス残業があるか」を抜き、「どのような社員が働いているか」(昨年はこの項目なし)を回答した学生が67%で最多となった。

「時間外労働やサービス残業があるか」「有給休暇が取得しやすいか」を気にしている学生は半数以上という結果となり、健康的な働き方を求めつつ心理的に影響する項目がそれを上回った。

  • 働き方について気にしているポイント(複数回答)​​

「将来的に転職もありだと思うか(単一回答)」については、転職は「あり」と回答した人が71.8%となり、19年卒より10ポイント増加。一方、「わからない」と回答した学生は昨年と比べ10ポイント減少した。

  • 将来的に転職もありだと思うか(単一回答)

「入社後の活躍・評価について(単一回答)」は、3年連続で「やりたいこと」より「活躍したい、評価されたい」と回答する人が上回る結果となった。2018年卒も2019年卒もこの項目に大きな変化はないが、「やりたいこと」も「活躍・評価」も両方大切という意見も散見された。

  • 入社後の活躍・評価について(単一回答)

「働き方改革への期待について(単一回答)」は、7割近い学生が「働き方改革に期待している」と回答。長時間労働やワークライフバランス、女性の労働環境改善に対する期待が多くみられた。一方で「いいえ」と回答した学生からは、「何も変わらないと思う」「対応が遅い」「具体的な政策が見えない」などの声があがった。

  • 働き方改革への期待について(単一回答)

「期待している」と答えた理由は、長時間労働やサービス残業の改善に対する期待では「サービス残業が消えて欲しい」「残業すること自体は仕方がない面もあるが、積極的残業が良いという習慣はおかしいと思う」、ワークライフバランスへの期待として「プライベートの充実は仕事へのモチベーションにつながると思う」「仕事とプライベートの時間のバランスを取りたい」、女性の労働環境改善への期待には「女性として出産後も少しでも働きやすくなって欲しい」「女性も子育てしながら働きやすい環境が整って欲しい」などのコメントが寄せられている。

結婚後・育児中の働き方は?

「結婚後の働き方について(単一回答)」について聞いたところ、「働きたい」と回答した学生は85.4%と圧倒的に多く、一方で「働きたくない」はわずか2.3%に留まった。親世代が女性の社会進出の進んだ年代に差し掛かったことで、共働きが当たり前という認識になっていることがうかがえる。 回答に地域差は見られなかった。

  • 結婚後の働き方について(単一回答)

「働きたい」と答えた理由では「生活にはお金が必要」「家庭を持ち、家族を支えたい」などが、「働きたくない」理由としては「子育てや家族のことに専念したい」「今の基準的な労働条件では家庭と仕事の両立ができる気がしない」などの声があがった。

「子ども養育時の働き方について(単一回答)」について聞いた。子どもを養育することになった場合も働きたいかどうか、という問いに対して「はい」と回答している学生が77.8%と多く、前出の「結婚後の働き方について」という質問と同様、地域による差は見られなかった。

  • 子ども養育時の働き方について(単一回答)