3月8日より公開される映画『劇場版ウルトラマンR/B セレクト!絆のクリスタル』の完成披露上映会が2月19日に東京・丸の内ピカデリーにて開催され、主演の平田雄也、小池亮介をはじめとする主要キャストと武居正能監督がステージに上り、映画にかける意気込みを語った。

  • 上段左から、ウルトラマングルーブ、DAIGO、つるの剛士、ウルトラマンジード ウルティメイトファイナル、下段左から、其原有沙、小池亮介、平田雄也、濱田龍臣、武居正能監督

『劇場版ウルトラマンR/B セレクト!絆のクリスタル』は、2018年に放送された特撮テレビドラマ『ウルトラマンR/B(ルーブ)』の劇場版で、ウルトラマンロッソ/湊カツミとウルトラマンブル/湊イサミの"兄弟ウルトラマン"が、新たなる"地球の危機"に立ち向かう。本作では2017年に活躍した『ウルトラマンジード』よりウルトラマンジード/朝倉リクが別の次元からかけつけるほか、湊兄弟の妹であるアサヒが「ウルトラウーマングリージョ」に変身。さらには、湊兄妹の"絆"の力によって奇跡が起こり、「ウルトラマングルーブ」という新ヒーローが登場するのも大きな見どころである。

ステージには、ウルトラマンロッソ/湊カツミを演じる平田雄也、ウルトラマンブル/湊イサミを演じる小池亮介、湊兄妹の末っ子で女子高生の湊アサヒを演じる其原有沙、ウルトラマンジード/朝倉リク役の濱田龍臣、本作の主題歌を担当するつるの剛士とDAIGO、武居正能監督が登壇した。

会場につめかけた大勢のファンからの熱い声援と拍手を受け、満面の笑みをたたえて登場した平田は「やっとこの日が来た!という感じです。多くの方々に映画を観てほしい」と、劇場版の公開を目前に控えて現在の心境を語った。

平田に続いて登場した小池は、ファンからの声援をひさびさに受けて「なんか家に帰ってきたって感じ」と優しい笑顔を見せつつ「この映画は『R/B』の集大成というべき作品になっています!」と、本作が『R/B』におけるラストエピソードにふさわしい充実内容だということをアピールした。

「こんにちは~!」と挨拶しながら、明るい笑顔と共に現れた其原は「今日はみなさん最後まで"ハッピー"で行きましょう!」とアサヒのキャッチフレーズと得意のポーズでファンの大歓声に応えた。

1年ぶりに朝倉リクとしてファンの前に"帰ってきた"濱田は「ジーッとしてても!」と客席に声をかけ、観客から「ドーにもならねえ!」と返してもらうコール&レスポンスを行い、会場全体をいっそう盛り上げた。ひさびさにリクを演じることについては「リクも20歳を迎えました。これまでさまざまな出来事がありましたが、今回の映画ではリクが初めてあたたかい"家族"と出会います。いろんな経験を経て成長したリクが、どういう思いで湊家のみなさんと共に強敵と戦っていくのか、そんな部分を観ていただければ」と映画でのリクの注目ポイントを語った。

『ウルトラマンダイナ』(1997年)アスカ・シン役でもおなじみ、つるの剛士は本作の主題歌「ヒカリノキズナ」の作詞と歌唱を担当。そして「今日は火曜日ということで……、火曜日の"サプライズ"と言ったらこの人を呼ばないと!と言い、人気バラエティ番組『火曜サプライズ』にひっかけて、今回のサプライズ登壇となるDAIGOを呼び込んだ。

主題歌の作曲と歌唱を担当するDAIGOは2012年の映画『ウルトラマンサーガ』でウルトラマンゼロと一体化したタイガ・ノゾムを演じたこともあり、本作の主題歌は2人の"ウルトラマン"の絆による豪華なコラボとなった。

DAIGOと『ウルトラマンサーガ』で共演したつるのは、「平成最後のウルトラマン映画で主題歌に携わることができてうれしい」と感想を述べた後、主題歌作りについては「年末までかかっていました。お互いほんとうに時間がなくて、DAIGOなんて時間がなさすぎて、最後は"鼻歌"で曲を送ってきたんだよね」と、今やテレビバラエティに欠かせない2人が超多忙な中で曲と詞を作っていた苦労話を打ち明けた。

2人のコンビネーションについてDAIGOは、「完璧でしたね。スケジュールがもうヤバかったんですけれど、2人で"ほんとうの戦いはこれからだ!"と言って取り組みました」と、『ダイナ』『サーガ』両作共通の名ゼリフを引用してファンを歓喜させた。つるのは歌詞について「映画のテーマである家族の絆というものを意識し、後輩たちに"光"をつなぎ、さらに未来へと託していきたいという願いを込めました。アスカなら、今こういうことを言うだろうなという言葉を頭に描き、武居監督ともお話をさせていただきながら歌詞を仕上げました」と自信のほどをうかがわせ、DAIGOも「よい曲を作ることができた。つるのさんもすごくいい歌詞を書いてくださり『R/B』劇場版のエンディングにふさわしいと、改めて思います」と、その出来栄えに確かな手ごたえを感じている様子を見せた。曲を聴いた感想をぜひ「DAI語」で、とMCからリクエストされたDAIGOは、いきなりの無茶ブリにもまったく動じずに「US(ウルトラ・ソング)」です! と答え、ひときわ大きな拍手を浴びていた。

ロッソとブルのTシャツを着て気合い十分の武居監督は、本作の見どころについて「『R/B』は家族の絆をテーマに作ってきておりまして、今回の映画でも同じく"家族"の物語を貫いています。テレビシリーズ最終回の1年後、怪獣が出なくなった綾香市を舞台にしていて、湊家のみんながそれぞれ前を向いて自分の生活を歩んでいます。映画はカツミに焦点を当て、彼が自分の将来についてどうしていこうか悩む姿を描きながら、謎の存在"トレギア"が出現したり、別の次元からリクがかけつけたりして、ウルトラマンたちの壮絶な戦いが繰り広げられます。どうぞ楽しんでください」と語り、映画がテレビシリーズの後日談であり、完結編であることや、ロッソ、ブル、ジードたちが映画ならではの激しい戦いに挑むといった見どころを説明した。

ウルトラマンたちの"生変身"が観てみたい!というMCからのリクエストに答え、濱田がギガファイナライザーを手にして「つなぐぜ!願い!ジード!!」という叫びと共にポーズを決め、そしてルーブジャイロを持った平田、小池、其原がそろって天空に手をかかげて「まとうは真(まこと)! 不滅の心理!」とかけ声をあげた。その直後「ウルトラマンジード ウルティメイトファイナル」と、映画に登場する新ヒーロー「ウルトラマングルーブ」がさっそうとかけつけた。

平田は「僕たちの一番強い形態であり、兄弟の"絆"が一番濃く出ている姿。すごく誇らしいですし、カッコいいと思います」、小池は「ほんとうに、普段からユルい僕たち(兄妹)が変身しているのかな、って思うくらいカッコいい(笑)」、其原は「3人のイメージカラーが盛り込まれていて素晴らしい」と、それぞれウルトラマングルーブの印象を語った。また、4人の"変身"を間近で観ていたつるのは「どっちも変身までの工程が長いんだね。ダイナはリーフラッシャーを掲げるだけで変身していたから(笑)」と、『ダイナ』と最近のウルトラマンの変身シークエンスの変化を指摘し、時の流れをしみじみ実感していた。

続いて、湊3兄妹からステージ上の"先輩ウルトラマン"濱田、つるの、DAIGOへの「質問」コーナーに突入。

まず平田からは「ウルトラマンとは何か、を漢字一文字で表してください」という質問が寄せられた。つるのは「それはもう"光"です。ウルトラマンの源である"光"は、人間誰もが持っている。だから、誰でもウルトラマンになることができる」と、希望や勇気の象徴である"光"という言葉を挙げた。DAIGOは「やっぱり"H"じゃないですか。ヒーローの"H"」と漢字ではなく、なぜかアルファベットでの回答ながら、得意のDAI語でウルトラマンへの思いを表現した。濱田は「愛」という文字を挙げ「"愛"って何ですかね? "正義"って何ですかね? 力で勝つだけじゃ……」と、『ウルトラマンコスモス』(2001年)の主題歌「Spirit」を思わせるフレーズを口にして、ただならぬウルトラマン愛をうかがわせた。

小池の質問は「今でも『自分はウルトラマンだった』と意識することがあるか?」というもの。つるのは「いや、僕は一生ウルトラマンだもん。いつも『アスカだったら今こうするかもしれない』というのを考えながら生きていますよ」と、ウルトラマンダイナ/アスカ・シンは過去のものではなく、常に自分に寄り添う存在だと話して、子どものころ『ダイナ』を熱心に観ていたという小池を感激させた。

DAIGOは「俺は『サーガ』のラストでウルトラマンゼロと離れちゃったから、また戻ってきてくれないかなって毎日思っています」と、機会があったらふたたびウルトラマンゼロに変身したいという意欲をのぞかせた。濱田は「毎日一回はウルトラマンジャスティスのスマホケースをながめて"カッコいいな~"って思っています」と、自身の"推し"ウルトラマンであるウルトラマンジャスティス(映画『ウルトラマンコスモス2 THE BLUE PLANET』『ウルトラマンコスモスVSウルトラマンジャスティス THE FINAL BATTLE』に登場)についての深い愛情を語った。つるのは「さっき聞いたんだけど、龍臣くんのお父さんと僕が同い年でショック」と時の流れを感じつつも「子どものころに『ダイナ』を観てくれていた後輩たちと同じステージに立つことができてうれしい」と、世代を超えたヒーローのそろい踏みに感激していた。

其原からは「初めてウルトラマンになった気持ちは?」という質問が飛んだ。つるのは「いい質問だね~。僕は幼稚園のころ、七夕の短冊に"ウルトラマンになりたい"と書いていたほど、ウルトラマンに憧れていたんです。夢が叶って『ダイナ』に1年間出演させていただきましたが、あのときの1年が"夢の中"にいたようで、いまでは実感がない。気持ちはずっとウルトラマンなんだけれど、不思議な感覚があります」と、子どものころから抱いていた夢を叶えた者にしか得られない、不思議な感覚を打ち明けた。

DAIGOは「ウルトラマンゼロに変身した気持ちでしょ。それはもう"HH"ですよ」と、またまたDAI語で返答。HHとは「ハッピーハッピー」という意味であり、ハッピーの本家である其原を喜ばせていた。濱田は「初めてウルトラマンジードに変身したときは、建物が砂でできているように柔らかかった……」と、『ウルトラマンジード』第1話のリクのセリフで返答し、改めて濱田の「ウルトラマンを演じること」への強いこだわりとリスペクトの強さを見せつけた。

平田は最後に「『ウルトラマンR/B』という作品は、家族や兄妹の絆を中心に"今までにないウルトラマンを作る"というテーマをかかげて、みんなで頑張って作ってきました。面白い要素や真剣な要素があり、喜怒哀楽がすごく詰まった作品です。こんどの劇場版でも、そんな部分がしっかりと投影されています。家族、兄弟、仲間、いろんな"絆"があり、みなさんが共感することのできる部分がたくさんあると思います。ぜひそんなところに注目して、楽しんでください!」と、さすが湊家の長男らしく凛々しい表情で映画の見どころを語り、舞台挨拶をしめくくった。

『劇場版ウルトラマンR/Bは2019年3月8日(金)より全国ロードショー公開される。

(C)劇場版ウルトラマンR/B製作委員会