JR東日本大宮支社は14日、多くの保守作業を必要としている箇所を対象として、3月からTC型省力化軌道工事を始めると発表した。
TC型省力化軌道は、軌道保守の作業量を低減させる目的でJR東日本のテクニカルセンター(TC)により開発された軌道で、1998年から敷設が始まった。通常のバラスト軌道と比べてマクラギを大型化して列車荷重の分散を図るとともに、マクラギ下のバラストをセメント系てん充材で固定化する構造となっているため、列車の運行を止めることなく、夜間に省力化軌道に更新できることが特徴となっている。
これまで山手線をはじめとした東京圏の各線区へ敷設を進めてきたが、このたび大宮支社でも、東北本線の川口駅付近から南浦和駅付近まで(施工延長11.6km)と、東北貨物線の川口駅付近から浦和駅付近まで(施工延長14.6km)の区間において、3月からTC型省力化軌道工事を始めることになった。工期は2019年3月から2025年3月までを予定している。
TC型省力化軌道の敷設によって安全安定輸送の向上を図るとともに、今後も利用者が快適に列車に乗れるような線路づくりを進めていくとしている。