日本遺産を巡るTBSの旅番組『じょんのび日本遺産』(毎週日曜6:00~6:45)と、日本遺産を認定する文化庁とのタイアップが決定し、番組の“旅人”として各地域の日本遺産を訪れてきたナタリー・エモンズがこのほど、宮田亮平文化庁長官を表敬訪問した。
文化庁がテレビ番組とタイアップを行うのは今回が初めて。日本遺産をはじめとする“日本の美”を再発見してもらい、改めて日本各地の歴史的魅力と日本文化の素晴らしさを広く知ってもらうため、協力していく。
ホテル料金比較サイト「トリバゴ」のCMで知られるナタリーは着物姿で文化庁を訪れ、宮田長官から「きれいですね」と大絶賛されると照れ笑い。そして、金工作家でもある長官から、自ら制作した銀錫の馬上盃(ばじょうはい)を贈られると、「ありがとうございます! すごく綺麗ですね」と感動した様子。「日本酒、特に冷酒を入れて飲むとおいしいですよ」と長官に教えられ、「いいですね」と笑顔を見せた。ナタリーからは、前日まで番組のロケで旅していた四国・徳島の半田そうめんがお土産として手渡された。
その後の対談では、長官から「素晴らしい日本の遺産を日本人はどうしても当たり前と思ってしまう。日本のみなさんに、自分の村はこんなに素敵なんだということを伝えてほしい」と激励されると、ナタリーも「私は日本に住んでいたことがありますが、それでも知らない歴史や文化がいっぱいあるので、(旅をすると)すごく感動しますね。文化とか伝統芸能とか、地元の方に教えてもらって感謝しています」と応じた。
「ナタリーさんはなんで日本語がそんなに素敵なんですか?」と長官から日本語を褒められる場面も。ナタリーは「まだまだですけど。日本が大好きだからかな」と笑顔を見せ、「人と話したり、ドラマを見たり、それでここまできました。まだまだたくさん知らない言葉ありますが、私は学ぶのが好きなので、旅をすると新しい言葉がたくさん並んでいて知らなかった言葉を教えてくれるからありがたいです」と語った。
さらに、2020年の東京オリンピック・パラリンピックをはじめ、さらなる外国人観光客の増加が見込まれる今、長官からナタリーに「海外の人に日本の魅力を伝えるには、どうしたらよいか」と質問されると、ナタリーは「日本人と外国人が一緒にできる体験があれば、いいですよね」と、番組で各地域を旅した経験をもとに話すなど、対談は終始和やかな雰囲気で行われた。
2月17日放送の『じょんのび日本遺産』は、2018年に日本遺産に認定された山形県・鶴岡を訪ねる。旧庄内藩士が刀を鍬に替え開拓した養蚕場をきっかけに、絹産地として発展してきた鶴岡は、今も養蚕から絹織物の生産まで一貫工程が残る国内唯一の地。街並みからは近代化の原風景を体感することができる。今後も、四国で弘法大師の足跡をたどりながらお遍路を体験したり、栃木県・那須で明治時代の貴族たちのロマンに想いをはせたり・・・。“じょんのび旅”をしながら日本の美を伝えていく。