OMソーラーは2月12日、「暖房の実態」に関する調査結果を発表した。調査は1月17日~18日、埼玉県、千葉県、神奈川県、静岡県、愛知県、京都府、大阪府、兵庫県、岡山県、広島県の30代~60代男女を対象にインターネットで行われ、552件の有効回答を得た。
現在の住まいの暖房の満足度別について「とても満足」している場合は「満足」と表記。以下、「どちらかといえば満足→やや満足」「どちらかといえば不満→やや不満」「とても不満→不満」とした上で、グループごとの回答を集計した。
使用している暖房機器に対する不満としては、「満足」「やや満足」のグループでは「乾燥する」が最も多く、「やや不満」「不満」のグループでは「暖房費」が最も多く、続いて「暖かくなるまで時間が掛かる」が多くなっている。
家の中で暖かさに不満を感じる場所としては、「満足」グループでは「不満がない」が最も多く、「やや満足」では「浴室」「トイレ」「洗面」といった水回りでの不満が高くなっている。「やや不満」「不満」グループでは、水回りよりも「リビング」を不満にあげる回答が多くあった。
日々の暮らしの中で暖かさに不満を感じる時としては、どのグループも「起床時」が最も多く、「満足」グループでは、ほぼ同数で「不満はない」の回答があった。「やや満足」と「やや不満」「不満」との違いは、「リビング」における満足の差だったが、前の問いに対する回答と同様、「トイレ」「入浴前後」については、いずれも不満が多くあった。
暖房機器を選ぶ上で重視することについては、いずれも「光熱費」が最も多かった。「家全体が暖房できる」については、「満足」グループだけが多く回答している。
同社では、回答結果の傾向は「満足」グループと、「やや満足」「やや不満」「不満」のグループに分けることができると分析。「満足」グループは、暖かさに関して「家の中で暖かさに不満を感じる場所はない」「日々の暮らしの中で暖かさに不満と感じる時はない」が、他のグループと比較して圧倒的に多くあった。このグループが暖房機器を選ぶ際に重視することとして「家全体が暖房できる」の回答が多かったのも、こういった実体験の満足からではないかと推測している。
一方で、「やや満足」「やや不満」「不満」グループは、いずれも、「トイレ、浴室、洗面などの水回りが寒い」の回答が多くあった。水回りの寒さはヒートショック事故が発生する大きな原因となる。水回りが寒くても「やや満足」の回答が多いことは、その危険性が理解されていないことが推測できるとみている。
また、全体において暖房機器の選定に関して、「暖かさ」よりも「光熱費」を重視されていることから、適切な暖かさには、ヒートショック対策などの健康面のメリットや、それに伴う長期的な経済的メリットがあり、それが光熱費以上の価値があることを理解されていないことが推測できるとした。