JR北海道は12日、JR東日本、東京急行電鉄、JR貨物の協力の下、2019年夏季にJR東日本の車両「びゅうコースター風っこ」を使用した観光列車、2020年に東急電鉄が運行する「THE ROYAL EXPRESS」を使用した観光列車を道内で走らせると発表した。
今回の取組みは、昨年の北海道胆振東部地震の影響を受けた北海道を応援するため、観光振興と地域活性化を目的に立ち上げた観光列車の走行プロジェクトとして実施される。JR北海道は2019~2020年度、JR東日本・東急電鉄により運行される観光列車を使用し、北海道各地の観光資源を体感できるコースを運行する。
実施にあたっては、JR北海道が運行に関わる業務や着地でのおもてなし体制への協力および全体統括を行い、JR東日本と東急電鉄が既存の観光列車の提供や運営などに携るほか、北海道内で運行する車両をJR貨物が北海道まで回送運搬するという、鉄道事業者4社が協力する例のない取組みとなる。
JR東日本が提供する「びゅうコースター風っこ」を使用した観光列車「風っこ そうや」号は、2019年7~9月の土日祝日、宗谷本線の旭川~音威子府間・音威子府~稚内間を運行する予定。「びゅうコースター風っこ」にJR北海道の「北海道の恵み」シリーズ車両を連結した編成とし、「びゅうコースター風っこ」車両の魅力に加え、「北海道の恵み」を体感できる車内でのイベント等も用意されている。
「びゅうコースター風っこ」はキハ48形の改造車で、陸羽東線、左沢線、石巻線などを中心に臨時列車として運転される車両。窓ガラスを外すことで風を感じることができ、車内は木製のボックスシート・テーブル・白熱灯でレトロな温かみを感じられる。
東急電鉄が提供する「THE ROYAL EXPRESS」を使用した観光列車は、2020年5~8月の間の約1カ月、週4日程度の運転を想定し、運転エリアは札幌~道東エリアとのこと。編成イメージとしてディーゼル機関車(重連)・電源車と「THE ROYAL EXPRESS」を連結した編成が示されたが、具体的には北海道内での運転に合わせて今後検討するとしている。