iPhoneの音声入力とは、内蔵マイクで集音した人間の話し言葉をクラウド上で解析、テキスト化したうえでフィードバックする機能をいいます。文字入力に使うソフトウェアキーボードやSpotlight検索バーの右端にあるマイクボタンで呼び出し、集音している間は声の強弱に応じてグラフが変化します。
この音声入力では、変換エンジン(音声データを各国語としてテキスト化するソフトウェア)にSiriと同じ技術を使用します。そのため変換精度は高く、日本語では話し言葉が違和感なく漢字交じりのテキストになります。登場当初は聞き違えも多く、実用性を危ぶむ見方が多かったものの、iOS 12の現在では口述筆記も可能なレベルに認識精度が向上しています。
どのようなときに音声入力を使えるかというご質問ですが、Siri同様に「手が離せないときの道具」が挙げられます。手が汚れているためできるだけ画面にタッチしたくない、といった状況でもマイクボタンをタップする程度で文章を綴ることができます。
考えることに集中したいときも、音声入力が役立ちます。パソコンのキーボードに比べiPhoneのソフトウェアキーボードはキートップが小さく、指先を意識しないことにはミスタップを起こしがちですが、音声入力は独り言の感覚で利用できるため集中力が持続します。
お勧めは「文字起こし」です。紙に書かれた内容をテキスト化したいとき、紙を横目で見ながら手入力するより、その内容を読み上げて音声入力に聞き取ってもらったほうがスピーディーです。誤変換による修正の手間を考慮しても、作業の効率化になるはずですよ。