政府が「子連れ出勤」を後押しする考えを表明したとの報道があり、波紋を広げている。職場に子どもを連れていくことに対し、ネット上では「賛成」「反対」など様々な意見が飛び交っているが、あなたはどう考えるだろうか。今回は、マイナビニュース会員500名のうち、子どもがいる、もしくは妊娠中と答えた300名に「あなたは子連れ出勤したいですか」と質問してみた。
Q. あなたにお子様はいらっしゃいますか?
はい 59.8%
いいえ 40.0%
現在第1子を妊娠中 0.2%
Q. (子どもがいる、もしくは妊娠中と答えた方にお伺いします) 子どもと一緒に仕事をする「子連れ出勤」を政府が後押しする考えを表明したとの報道があり、話題になっています。あなたは子連れ出勤したいですか?
はい 33.7%
いいえ 66.3%
Q. その理由を教えてください。(自由回答)
子連れ出勤「したい」派
近くにいると安心
・「仕事中も目に届くところにいて安心だから」(33歳男性/その他/IT関連技術職)
・「安心するし、すぐ対応できる」(35歳女性/医療・福祉・介護サービス/専門サービス関連)
・「近くにいて安心感があるから」(26歳男性/化粧品・医薬品/営業関連)
働く姿を見せたい
・「子どもに仕事をしている親の姿を見せる」(42歳男性/その他/事務・企画・経営関連)
・「子どもに親の仕事を見せることも将来、絶対に役立つと思う」(45歳男性/銀行/営業関連)
・「親の働く姿を見せるのもいいんじゃないかな?」(42歳男性/海運・鉄道・空輸・陸運/技能工・運輸・設備関連)
子どもとなるべく一緒にいたい
・「子どもと一緒にいたい」(38歳男性/その他/その他・専業主婦等)
・「なるべく一緒にいたいから」(45歳男性/広告・出版・印刷/技能工・運輸・設備関連)
・「子どもと一緒にいられるようになるのがいいと思ったから」(32歳男性/輸送用機器/販売・サービス関連)
保育所に預けなくて済む
・「保育所に預ける時間が省けるのでしたいです」(30歳女性/その他電気・電子関連/技能工・運輸・設備関連)
・「学校が休みの日でも職場に連れて行けば、預かりにお金を払わなくてすむから」(46歳男性/繊維・アパレル/技能工・運輸・設備関連)
・「やはり子どもを保育所に預けるのは不安だし、帰り時間を気にしてしまうから」(39歳男性/通信関連/事務・企画・経営関連)
その他
・「雇用機会が増える」(55歳男性/医療・福祉・介護サービス/専門サービス関連)
・「妻が病気の時がある」(41歳男性/流通・チェーンストア/事務・企画・経営関連)
・「自分も父親に子連れ出勤してもらったから」(53歳男性/システムインテグレータ/事務・企画・経営関連)
子連れ出勤「したくない」派
仕事に集中できない
・「仕事に集中できないので無理ですね」(60歳男性/電力・ガス・エネルギー/販売・サービス関連)
・「子どものことが気になって業務に集中できそうにありません。公私混同になり集中できない。反対です」(48歳男性/日用品・雑貨/営業関連)
・「仕事に集中できなくて気になるので、子連れ出勤は反対です。仕事場にそういう設備や場所もないので困ります」(43歳男性/建設・土木/建築・土木関連技術職)
ほかの人に迷惑がかかる
・「やはり迷惑がかかる割合が多い。不公平が生まれている」(58歳男性/信用組合・信用金庫・労働金庫/事務・企画・経営関連)
・「職場に託児所でもあればいいと思うが、そうでなければ他の従業員に迷惑となるから」(56歳女性/サービス/専門サービス関連)
・「ほかの人の邪魔になるのでやめてほしい。できる会社もあるだろうけど、全員の賛成がないと難しい」(58歳女性/その他/その他・専業主婦等)
仕事の邪魔
・「子どもが仕事の邪魔をするから」(59歳男性/専門商社/営業関連)
・「仕事柄、子どもがいると邪魔です」(54歳男性/輸送用機器/事務・企画・経営関連)
・「仕事に子どもは邪魔である」(67歳男性/化粧品・医薬品/その他技術職)
仕事的に無理
・「職業的に無理」(56歳男性/ガラス・化学・石油/営業関連)
・「ホテル業では難しい」(54歳男性/ホテル・旅館/販売・サービス関連)
・「教職員なので子連れは絶対無理です」(36歳女性/教育/専門サービス関連)
満員電車に乗せられない
・「まだ小さいので満員電車に乗せられない」(43歳男性/レジャーサービス・アミューズメント・アート・芸能関連/事務・企画・経営関連)
・「混んでいる電車に乗せるのは子どもがかわいそうなので」(45歳男性/ソフトウェア・情報処理/営業関連)
・「満員電車など子どもに負担が大きい」(50歳男性/環境・リサイクル/事務・企画・経営関連)
仕事と家庭は分けたい
・「仕事と家庭は分けるべき」(56歳男性/専門商社/事務・企画・経営関連)
・「したくない。仕事は給料をもらっていることなので、プライベートとはしっかり分けたい」(47歳女性/食品/販売・サービス関連)
・「家庭のことと仕事のことと、区別したいから」(38歳女性/医療・福祉・介護サービス/専門サービス関連)
受け入れ体制が整っていない
・「今現在の職場は、子供を育てる環境ではない」(59歳男性/精密機器/技能工・運輸・設備関連)
・「子どもを受け入れる環境がないから」(44歳女性/広告・出版・印刷/事務・企画・経営関連)
・「現実問題無理です。職場にスペースがない」(49歳男性/その他メーカー/事務・企画・経営関連)
その他
・「周りの目が気になるから」(53歳男性/銀行/事務・企画・経営関連)
・「仕事は危険がともなう、そんなところに?」(50歳男性/サービス/メカトロ関連技術職)
・「子どもが怖がると思う」(44歳男性/海運・鉄道・空輸・陸運/事務・企画・経営関連)
・「休日出勤の際に子どもを連れていくことはありますが、他の従業員がいる中での子ども同行は、政府が後押しするもんでないと思います」(51歳男性/設計/建築・土木関連技術職)
総評
「子連れ出勤したい」と答えた人は3割と少数派で、「子連れ出勤したくない」という意見が多数を占める結果に。
「邪魔になる」「気になって集中できない」「お客様だけでなく同僚にも迷惑がかかる」といった否定的意見が多く、仕事の妨げになるのではという懸念が指摘された。「満員電車に乗せられない」という声も散見されたが、たしかに、混雑した車内は危険が多いため、出社時間をずらすなどしないと子どもの負担が大きいかもしれない。
「子連れ出勤」したくても、外回りの多い営業職やサービス業など業種によっては難しいことも。事業所内に託児所を設けている企業もあるが、受け入れ体制が整っていないところもまだまだ多いよう。「それよりも、保育園の拡充などの政策を進めてほしい」「待機児童の改善が目的なのだろうが、それで人に迷惑をかけずに仕事に集中できるのは一部の人だけ」といった、政府に対する厳しい意見も寄せられた。
一方、賛成派からは「子どものためになる」「素晴らしい」「良いことだと思う」といった意見も。子どものそばにいるという「安心感」が一番大きなメリットのようだ。子育てしながら仕事を継続することができ、保育所に預けにいく負担もないため、時間的にも経済的にも助かるとのことだった。他にも「仕事の疲れが癒やされる」「親の働く姿を見せることができる」「成長が見守れる」などのメリットがあげられた。まだまだ課題も多いが、選択肢として受け入れ体制が整えば、子育て中の人にとっては大きな助けになる制度なのかもしれない。
調査時期: 2019年1月19日
調査対象: マイナビニュース会員
調査数: 500名
調査方法: インターネットログイン式アンケート
※写真と本文は関係ありません