2月8日公開の映画『21世紀の女の子』の完成披露先行上映会が1月31日、東京・新宿のテアトル新宿で行われ、橋本愛をはじめ、 監督陣の山戸結希、井樫彩、枝優花、加藤綾佳、坂本ユカリ、首藤凜、竹内里紗、東佳苗、ふくだももこ、安川有果、金子由里奈が出席した。
映画『溺れるナイフ』や映画『ホットギミック』の公開を控える山戸結希監督が企画・プロデュースを務め、自身を含む1980年代後半~90年代生まれの新進映画監督、総勢15人が集結したオムニバス映画となる本作。"自分自身のセクシャリティあるいはジェンダーがゆらいだ瞬間が映っていること"を共通テーマに、各監督が8分以内の短編で表現している。 上映会前にはキャスト陣を代表して橋本愛が、そして山戸ら監督陣が登場して舞台あいさつ。冒頭で山戸監督が「初めての完成披露試写会です。一年前の春を待つ時期にこの企画を発表してから、この日を夢見てました。世界の素晴らしさに甘えて一本の映画を撮るのではなく、たった一本の映画が世界を新しくもっと素晴らしく寄与できれば、映画とともに実行できればと思いました」と本作の趣旨を説明。それに賛同して参加した橋本は「すごく大きな思想や哲学、美学や信念というのがここにいる人の数だけ、さらに関わった人数の数だけ集合して一つの映画となってこの世界に拡散していくという現象の最初のこの場所に立てて光栄です」と満足げで、「皆さんの心の中でこの映画がどう彩られるか分かりませんが、きっと良い時間になると信じています」と作品の出来に自信を見せた。
橋本は、松本花奈監督の『愛はどこにも消えない』で主演を務めている。この日は松本監督が不在だったが、『愛はどこにも消えない』の話題となり、本作はたった1日で撮影したという。続けて橋本は「松本監督が同じ女性で年齢も近いので、同じ景色を見てきたという感覚があって、普通の男性監督の映画よりも全然違って、最初から安心感があったのを覚えています。彼女の思想だったりとか、今人に届けたいものや撮りたいものをできるだけ私に落とし込んで自分の表現でお手伝いできればと思いました」と振り返った。
また、「こんな映画、初めて見ました(笑)。大御所の男性監督が映画は全部撮り尽くされてしまったとおっしゃっていましたが、山戸さんのインタビューで『まだ半分ある』と聞いて確かにそうだなと。撮られてない映画の半分の一番最初と言っても過言ではない作品だと思いますので、まだまだ映画は続いていくという熱量があると思います」と映画界に期待を寄せていた。映画『21世紀の女の子』は、2月8日より全国公開。