米Intelは1月31日 (現地時間)、同社取締役会がRobert (Bob) Swan氏を正式CEO (最高経営責任者)に指名したと発表した。昨年(2018年)6月に前CEOのBrian Krzanich氏が同社のNon-Fraternizationポリシーに反したとして辞任してから、CFO (最高財務責任者)のSwan氏が暫定CEOを務めていた。Swan氏はIntelの7代目CEOになり、同氏は取締役にも選出された。
Swan氏は2006年から9年間、米eBayのCFOを務め、ベンチャーキャピタルのGeneral Atlantic (Slack、Snap、Airbnb、Uberなどをサポート)のオペレーティングパートナーを経て、2016年10月にIntelのCFOに就任した。「取締役会から正式CEOの打診があり、この特別な企業をリードするチャンスに飛び込むことにした」と語っている。
IntelのCEOは理系出身者がほとんどで、CEO探しの期間中に噂に挙がる人物の多くが技術者だった。財務畑からの選出を不安視する声もある。しかしながら、5代目CEOで、同社初の文系出身のCEOだったPaul Otellini氏は、2005年から13年まで在任中に売り上げを1.6倍に拡大させた。Intelは現在、PC需要の予想を超える反転に対応しきれない深刻な供給問題を抱えている。一方で、中国経済の減速や米中貿易摩擦といった不安も広がっており、先行きが不透明だ。また非PC向け事業の成長を加速させる新成長戦略もまだ道半ばである。そうした事業の舵取りが難しい時期だから、ビジネス面から判断できるSwan氏が適任と見る向きもある。