JR東日本と小田急電鉄は28日、両社がそれぞれ構築してきた「MaaS」の連携に向けた検討に入ると発表した。
「MaaS(マース)」は「Mobility as a Service」の略。国土交通省は「出発地から目的地までの移動ニーズに対して最適な移動手段をシームレスに一つのアプリで提供するなど、移動を単なる手段としてではなく、利用者にとっての一元的なサービスとして捉える概念」と定義している。
JR東日本はこれまで、移動のための検索・手配・決済をオールインワンで提供し、「シームレスな移動」「総移動時間の短縮」「ストレスフリーな移動」の実現をめざしてきた。同様に小田急電鉄も、小田急グループが保有する多様な交通サービスや生活サービスをシームレスに連動させ、ひとつのサービスとして利用者に提供することをめざしてきた。
両社は現在も公式アプリの連携などで協力を図ってきたが、今後は各社が独自に構築してきたMaaSについても連携を図る方針。これにより、鉄道会社の垣根を越えた情報提供や、輸送障害発生時の迂回乗車経路提案などが実現できる見込みだという。両社は「MaaS」分野での連携を、他の鉄道事業者にも順次拡大するとしている。