声優ユニット・ピュアリーモンスターの1stライブ「ピュアリーモンスター1stワンマンライブ『DREAM PLANET』」が1月20日、東京・渋谷CLUB QUATTROにて開催された。

  • 「ピュアリーモンスター1stワンマンライブ『DREAM PLANET』」

数々のアイドルユニットを世に送り出して来たStand-Up!Recordsが初めて手掛けた声優だけのアイドルユニットの待望の1stワンマンは、全力で本公演にぶつかった彼女たちの今の魅力と、これからの伸びしろへの期待とを感じられるものだった。

▼序盤からフルスロットル! 初ワンマンで輝く8人

interludeに合わせて8人がステージに登場すると、「1stワンマンライブにお越しいただきありがとうございます! 思いっきり楽しんでいってねー!」との赤担当・桐生朱音の言葉に続いて、2ndシングル「まだ誰も知らない明日へ」からライブスタート。

少しミステリアスなナンバーに合わせてしとやかに見せていく1曲で、フォーメーションチェンジも割と多め。そんななかで黄色担当・中島優衣とオレンジ担当・仮屋美希のツインボーカルも強くしっかりと届き、白担当・石飛恵里花の魅せ方の巧さも光る。その石飛がイントロでのレスなどで引力の強さを感じさせた「瞬感リスグラシュ」では、頭サビ後のMCでピンク担当・富沢恵莉がフロアをさらに煽る。1曲目から引き続き楽しさがあふれて止まらないような、輝く笑顔の青担当・吉咲みゆの姿も印象深い。

また、サビではしなやかな波打つような腕の動きを8人美しく揃えて魅せれば、富沢主導のコール・アンド・レスポンスも大きく決まり、序盤にしてすさまじい盛り上がりをみせる。続く「Infinite Horizon」は、シリアスさを増したサウンドに合わせてダンスにも力強さが。Aメロラストのキメでそれぞれ違うの方向を指差して出航すると、Bメロの“茜さす”のフレーズで赤ペンライトとともに起こった大きなコールに桐生もニッコリ。その桐生のダンスが、2サビでは特にパワフルに映る。

3曲歌ってのMCは、主に富沢が進行。前売りチケット完売の感謝を改めて伝えると、それぞれの自己紹介へ。フロアの盛り上がりを受けた桐生が「みんなに負けない!」とその意気込みを口にしたところで、凛々しいナンバー「ORANGE」へ。タイトル通りオレンジの逆光を浴びながらイントロのダンスを披露するなか、Bメロでの紫担当・今野と桐生のツインボーカルなど歌声も印象的な1曲に。

また、一転爽やかなナンバー「群青プロローグ」では緑担当・柳木みりと仮屋との澄んだボーカルをはじめどこをとっても歌声にはみずみずしさがあふれており、グループの持ち味が自然体で生きる。さらに続けたキュートで早口なナンバー「Trip Stream!!」では、全員が歌声・パフォーマンスの双方でキュート全振り。

前述の自己紹介時には大人っぽさ強めだった今野も、キュートベクトルにバッチリ振れている。2サビでは桐生がV字型のフォーメーションのセンターに立ってさらなる盛り上げを先導すると、大サビ直前には吉咲が指鉄砲で、さらにファンのハートを撃ち抜いていった。

▼初披露曲も!『アイプリシアター』曲で別アングルからの魅力を発揮

続いては、メンバー全員がユニット“Color∞Lets”のCVを担当するコンテンツ『アイプリシアター』曲の披露へ。まず歌われたメインテーマ的な全員曲「真っ白な地図」は、コンテンツの始まりにふさわしい、まさしくド真ん中にテーマ曲なナンバー。それをきらめく笑顔とともに、かわいさ強めに披露していく。サビでは親指と人差指でLを作るような振付が印象的で、前後半でフォーメーションの前後を入れ替えたりと、決して広くはないステージを奥行きまで活用して魅せきる。また2コーラス目に入ると、仮屋が全力の笑顔で飛び出してきたり、Bメロで柳木が笑顔でまっすぐな歌声を響かせたりと見せ場が次々と登場。

さらに演じるキャラに沿って、ここまでとまったく違うかわいさを全開にした中島の歌声にも驚かされ、コンテンツと楽曲自体、双方の成長に期待を持たさせてくれた。そして、8人を3組に分けたユニットそれぞれの楽曲も初披露。まず今野・中島の“Smiling!!”による「Happy Synergy!」は、再び全開キュートな中島と、かわいげとクールさをナイスバランスで発信する今野とが、楽曲にマッチするキラキラの笑顔でステージを届けていく。しかもサビでは追っかけも存在したりと、音源化の際に聴き込んでより楽しめそうなポイントも。

続く桐生・柳木・吉咲によるクールユニット“iCE:BREAK!”の「Steady As She Goes」は、キリッと魅せるEDM。こういった曲で中央に立つ桐生は、映える。また、1-Aメロ後にはそれぞれストロボ瞬くなかでのソロダンスという見せ場では、柳木・吉咲のスピンもそれぞれ美しく目を引いたし、歌声もクールなアプローチが非常によくマッチ。曲が進むにつれて、サビのコール部分でのフロアからの声も大きくなっていく。

また、ラストを飾った石飛・仮屋・富沢の“Resistance Notes”による「放課後のレジスタンス」は、少々情熱的な要素を含んだダンスナンバー。ビートは強めなのにもかかわらずイントロにフラのような腕の動きがあったりとユニークさも感じさせ、仮屋のその部分の動きがもっとも大きくて映えていた印象。キャラクターに沿った富沢のシリアスなボーカルも普段とのギャップでドキリとするものだったし、石飛も終始凛とした表情とソロでのピンと張り詰めた歌声といった、曲中で一貫性のあるパフォーマンスも魅力的。それぞれのアプローチで、観ているものの心を掴んでくる。